第22話 世界水の日/『魚心あっても水心あらず』

透明感があって清廉で……生きるために必要不可欠だし、僕の大部分を占めている。

「君は僕にとって水のような存在だ。心の水」

これ以上の口説き文句はないだろう。

「魚心あれば水心で僕の気持ちに応えてくれるかい?」

「気持ち……悪い。下心しか感じない」

君は急流の河川のように逃げ足が速かった。




◆3月22日は「世界水の日」/2024年3月22日作

#140字小説 『魚心あっても水心あらず』

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