第2話 ご当地レトルトカレーの日/『惰性と変化』

最初は目に入ったご当地レトルトカレーをパッと手に取っただけだった。

思いのほか喜んだので、出張の度惰性で買い続けている。

最近、妻は中身に手を付けない。

「一人の時それで済ませればいいだろ」

「パッケージを眺めるだけでお腹いっぱい」

胃が脂を受け付けなくなっていることに気付かなかった。




◆3月2日は「ご当地レトルトカレーの日」/2024年3月2日作

#140字小説 『惰性と変化』

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