寝取られた女性側の視点、描写について
さて。前回までは寝取られざまぁ小説の大まかなストーリーラインについて解説しました。
このページでは打って変わって、寝取られた女性側の視点、描写についてお話したいと思います。
まず最初に考えるべきことは、寝取られざまぁ小説において寝取られた女性の視点は必要か、提供するべきかどうかという点でしょうか。
僕はWeb小説というプラットフォームに提供する作品には、たいていの場合この寝取られた女性視点は必要だと考えています。ていうか必要ない場合ってどんな場合ですか? 誰か教えてください。
全編主人公視点にすることによって寝取られた女性の本当の気持ちや考えを読者に考えさせる、という手法もあるとは思いますが、これはWeb小説ではやってはいけないことだと思っています。何故ならこの手法では明かされない事柄が残ることにより読者にモヤモヤが残り、せっかくざまぁをしたのに読者のヘイトが解消しきれず、解消しきれなかったヘイトの矛先が作者に向いてしまう可能性があるからです。
Web小説というプラットフォームにおいて僕たちが提供するべきなのは、噛めば噛むほど味わい深くなるような手の込んだプロの料理人が作り出した料理ではなく、何も考えずともお湯をかけるだけで出来上がるインスタント食品のような小説です。
これは別にWeb小説の読者を読解力がないと馬鹿にしているわけではなく、ただ単純にWeb小説の読者の需要がそういった小説だからです。
考察の余地のあるものや、胸にモヤモヤが残るけど良い話だった、みたいな小説はWeb小説のユーザーには求められていません。そういったものは一般書籍を買っている方が自分で探してお金を払って読んでいます。
Web小説の読者は無限とも思える作品の中から、限られた時間を使って、自分に興味のあるものを手に取り、読み進めます。無料で。
そこで手に取って読み始めた小説が読者に考えを投げつける、考えることを強制するような内容の小説や、ストレスが溜まったり、モヤモヤが解消されない小説だった時、読者がとる行動は何か? 単純明快、その時点で読むのを止めて別の作品に行きます。
だって考えてみてください。Web小説は先ほども言いましたが無限とも思えるような作品数があり、しかもそれが全て無料で読むことができます。しかもそれだけ作品数があれば、自分が書いている題材と似たような題材で書いている作品はいくらでもあります。人気のある題材に乗っかって書いているなら猶更ですね。
そうなった時に、読者の心理としてわざわざ疲れたり、イライラしてストレスが溜まったりするような小説をそのまま読み進めるといったことはしないでしょう。お金もかかっていないし、読むのをその時点でやめてストレスのかからない似たような話をもう一度探してそっちに移るだけです。
なので、作品中に読者のイライラやモヤモヤ、ヘイトといったものを解消する場を作ることにより、読者の離脱を防ぐ必要があります。
その際に最も手軽で、かつ効果のあるものが「寝取られた女性視点」のエピソードです。
この「寝取られた女性視点」のエピソードを挿入することにより
・何故寝取られたのかの疑問の解消(モヤモヤの解消)
・読者のヘイトコントロール
が可能になります。
ざまぁに至るまでの道中にこの視点のエピソードを挿入することでヘイトを寝取られた女性や寝取り男に向けさせ、読者の中に溜まった鬱憤をコメントとして吐き出す場を提供します。そうすることで適度なガス抜きとなり、その後の離脱率の低下に繋がる……かもしれません。ここは確定でそうだと言えないので、ごめんなさい。
また、この「寝取られた女性視点」のエピソードは寝取られざまぁ小説を読む読者には人気が高く、PVを稼ぎやすいエピソードになります。
通常PVというのは話数を重ねるごとに低下していくものですが、このエピソードだけPVが段違いに多い、なんてことも全然起こりえます。第一話のPVよりこのエピソードのPVの方が多いなんて逆転現象も起きたりします。
なので、寝取られざまぁ小説での「寝取られた女性視点」のエピソードは、書かない理由がないくらい有効なエピソードだと思います。というか、書かないなら書かない理由を逆に考える必要があります。書かない理由誰か教えてください。
ただ、このエピソードは劇薬でもあります。
導入部分で寝取られの過程を密に描写するのはやめましょう、といった類いの話をしたと思いますが、ここでも同じです。
寝取られた女性視点の話というのは、どうしたって寝取られている過程の話をすることになります。つまり、主人公や主人公に感情移入している読者にとって、傷つくかもしれない情報が出てくるわけですね。ストレスマッハです。胃が痛くなりますねぇ!
せっかくヘイトコントロールのために寝取られた女性視点のエピソードを挿入したのに、延々とその話をすることによって逆に読者にヘイトを溜めさせてしまいます。しかもこの場合、既に寝取られた女性の視点で物語を提供している最中なので、別の話を挟んで読者のヘイトをそちらに向けるといったことも難しい。
こうなると、読者の中にヘイトがどんどん溜まっていってしまいます。そして物語の中で発散しきれないヘイトは、今度はこんなストレスの溜まる話を延々と見せ続ける作者に向かってくるのです。
さらには先ほども言った通り、ストレスの溜まる小説をわざわざ継続して読む読者なんていません。ストレス発散とばかりに作者に罵倒を飛ばした後、消えていきます。「もうついていけません。ここで離脱させていただきます」とかわざわざコメントで言ってくる人もいます。黙って消えろよカスゥ! とか思ってはいけません。読者にこんな決断をさせてしまっているのは作者自身なのですから。
なので、寝取られた女性視点のエピソードは短く一話で纏めましょう。纏めきれずに何話か続く場合には、寝取られの過程と同じく随所に散らしましょう。
なるべく読者のストレスを溜めないようにしてあげることが重要です。
ちなみに僕は黙って消えろよカスゥ! と思うタイプの人間です。仕方ないじゃない、だって感情のある人間なんだもの!
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