うどん宅配者には三分以内にやらなければならないことがあった

まめでんきゅう–ねこ

うどん宅配者には三分以内にやらなければならないことがあった

うどん屋【クエストうどん】には三分以内にやらなければならないことがあった。


それは、街に稀に現れる化け物を倒す事!


しかし、それはそれとして、うどんの宅配もしているから…


『うどんを三分以内にお客様の家へ運ぶかつ、化け物を倒せ』


という仕事内容だ、この うどん屋さん が持つ使命がな。



◇◇◇



ワイの名は優曇うどん 華院げいん。3000年に一度の逸材として扱われる うどん宅配者や。


でも普段からネットの海に溺れているパソコンポチポチマンやで。



さて、ワイの勤める【クエストうどん】の仕事がこれから始まるから、まぁついてきな!


ちなこの店のキャッチコピーは[Udon, by Udon, for Udon, Udon shop]や。何言ってんだかww。




この店のうどん宅配は朝3時から始まる。

あらすじ にも書いてある通り、化け物退治もあるからな。


化け物は基本的に夜行性…だからこんな深夜から出勤や。

しんどすぎる けど 皆んなの笑顔のためや。



「じゃあ行ってきます」

「おん」


冷たすぎる店長の挨拶を聞き流して、ワイは自転車に乗っていざ出発や。


まだ月もある頃やな…明かりのついている家なんて無い。






チンチーーン


暗いけどもう慣れた。月が眩しく感じるくらいにはな。8年目やし余裕よ。


自転車の後ろに うどん の乗った皿がついてるんやけど、少し段差を通るとフワっとするのがまだ慣れないんよな。

やっぱ質量が無いものを運搬してるからかな?




キキーーッッ






来たな、化け物…。



暗い影の中から、謎の人物が現れる。

ワイは自転車を止めて、謎の人物を見つめる。

敵をよく見るのは重要やからな。怠ると痛い目見るで。



化け物は…体は人間やが、頭は箱のような姿や。

コートを着ている。おしゃれ やな…ワイの私服ジャージやぞ。



まぁどうでも良くて…とりま会話すっか〜。




「お、化け物が来たか」



「その声は君なのかしら?俺らの仲間を1番倒した君。

クエストうどん最強の宅配者…正直 君を相手にするとは思わなかったわよぉ〜〜。

だが、ここで仕留めれば親方に良い顔して帰れる。

今夜のデザートは良いものになりそうだわ…じゅるり」


「悪いがワイは、夏のコミケが楽しみなんやわ。

だからここで終わる訳にはいかんの。お前を逆に終わらせたる」


「へぇ、美味しそうなのが悪いんだよ♡」



化け物はワイに指を向けた。


するとそこから、無数の糸が発射されたんやわ。



ワイは一瞬で見抜いた。この糸は触れたもの全てを切断する切れ味ヤバい糸やろなって。



だからワイは拍手したんだ。



パァァァァァン



「お、拍手で攻撃を吹っ飛ばしたのね。こりゃ肉づきが良さそうだわぁ。戦いがいがある生物は美味いに決まってるし…。

俺の名はカゲロウ箱人間。良い夜だねぇ〜今宵は月も綺麗だしさ…」


拍手の風圧で敵の攻撃を吹っ飛ばすだなんて楽勝や。


「月ってワイの事?」

「バカなのかしら?」



ワイは奴が視認できないほどの速度で頭をグーパンで潰す!



でも奴は頭を再生したんだ。


化け物は心臓を破壊しない限り、絶対に倒せない。



でもワイがそんな事知らない訳無いやろ?

そうだよ…知ってるよ。奴の視界を消すためにわざと頭を潰したんだわ。


そして箱人間の背中から羽が生えて、空を飛び始めた。


上空からの糸攻撃か…まぁ対処できるわ こんなん。






フゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ



ワイは息を吹いて、糸を破壊しちゃうw。


スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ



そして箱人間を吸って、手元に引き寄せる。


「ほお⁉︎」


油断していた箱人間はいきなりワイに接近させられてビビってたわw。


だがすぐ羽を羽ばたかせて、高速で飛び回り始めたがな。






あ、もうあと制限時間が1分しかないやん。



でもワイは諦めんぞい。



「おりゃァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」


ワイは箱人間に自転車をぶん投げた!!



ズドォォォォォォォォォン


「ファ⁉︎」



奴の糸によって自転車がバラバラにされちゃったが、少し奴に隙が生まれた。



そしてワイは必殺技を使う。






「必殺!…」


「(な、何が来る…⁉︎)」




「うどんビーーーーーーーーーーーーーーーム!!!」



ズバァァァァァァァァァァァァン




ワイは自転車の後ろにつけてた うどん の中身を箱人間に向けてぶん投げた!


その うどん が奴の心臓を破壊したのだァァァァァァァァァ!



ブシャァァァァァァァ



「ぐふぁぁ⁉︎…あぁあぁあぁ⁉︎⁉︎」



箱人間は消滅していったな。




心臓を貫いた うどん が落ちていってる。



それらを音よりも速いスピードで回収!!




さて、時間無いし…こっから届ける場所にぶん投げるか。



おりゃッッッッッッッ





あのぶん投げた うどん は、あと5秒で お客様の所に届くから、安心したまえ。



さぁぁぁてと、ワイはパソコンを前に海パンで晩酌でもしよっかな〜〜♪

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