〇〇になりたい

ダンデライオン

第1話

「学校に遅刻しそうだ…」


ふと置いてある本を開いた


[〇〇になりたい]


誰かが言った

「鳥になりたい、鳥になれば空を飛んで学校に行ける」


誰かが尋ねた

「鳥には学校があるのか?」


誰かが考えた

「学校がなければ暇だろうな…」


誰かが言った

「そしたら、学校になりたい、人がいっぱい来るし、楽しくなるだろう」


誰かが尋ねた

「でも休みの日は暇だろうな…」


誰かが言った

「そしたらマグロになりたい」


誰かが尋ねた

「でもマグロは泳ぎ続けるよ…」


誰かが言った

「それじゃあ、逆に苦しいだろう」


誰かが尋ねた

「何故、何かになりたいのだろう」


誰かが答えた

「出来ない事があるからじゃない」


誰かが考えた

「空を飛べて、泳げて、暇でも、忙しくもない生き物なんているのかな?」


本はここで終わっていた


自分は思った

「何かになると言う事は思ったよりも大変なんだな…」

「やっぱり人が一番だな」と….


キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン

「やっぱり…鳥になりたい…」

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〇〇になりたい ダンデライオン @datenshi110

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