第8話 声が聞こえない
今日も、やることを終え、モスバーガーへやって来ました。
相変わらず、そこで、コーラのLを頼みました。以前は、ここでよく、コーラのMを頼んでたけど、足りなくなってしまいました。
君に贈ることばは、なにも見つかってません。そもそも、君の呼び方。「あなた」か、「君」のどっちかにしないといけませんよね。
どっちでもいいですよ!なんて、平気な顔して言われそうだけど。
ぼくにしてみれば、大げさなことであっても、君にしてみれば、ささいなことなんだよね。
でも、君にとっては、大げさなこであっても、ぼくにとっては、ささいこともあるんだな。悲しいことに。
今日は、午前、どしゃ降りの雨が降りましたね。ここ最近、あまり、雨が降らなかったけど、久しぶりでしたね。あんな雨は。
ぼく、プーマのくつを履くのが好きだったけど、そこは、グッとこらえて、機能重視のくつを、こんどは買ったんですよ。
防水性のくつです。
それで、午前は、すごく楽にあの場所へ行けました。傘さして、バスも乗らずに徒歩であの場所へ。
友だちが、あの場所にはいます。大変、いい奴らです。
朗報が入りました。人生は、欲張りしなければ、案外、楽しく暮らせるそうです。
けど、男っちゅうのは、なんで、いまを楽しく生きられない、生き物なんでしょうね。夢ばっかり追いかけて、つまんないものばっかり、こだわって。楽しくも、なんともない生き物なんですよ。男っちゅうのは。
そうでもしなければ、なにかが終わってしまいそうだ、っていつも焦ってしまうんです。君からしてみたら、バカだって言うんでしょうね。
一度、バカ!!って、大きく罵ってくださいな。そうすれば、ぼくも、目を覚ますことでしょうに。
君の大きな声で、バカ!!って叱ってくれる声。聞いてみたい。
その声が、ぼくには届かないんです。
君に弱いって言われたり、落ち着いてください、って言われたりしても、バカ!!とは聞いたことがない。
そこで、冷静に戻って。
今夜も、コーラ飲んで、読書して、うちに戻ります。うちには、誰も待ってくれてやしない。母の写真が、大きく、部屋に飾ってあるのです。
あの、母のかたみ、ローレックスの時計を君にあげたかった。姉にも、姪っ子にもねらわれて、もうすぐ、ぼくの自由にはできなくなります。
兄姉、みんな反対するだろうなあ。ローレックスの時計を、君にあげるなんて言ったら。
それを越えるなにかを、こんどは、ぼくが君にプレゼントします!
なによ、それ。
君は、言うでしょう。
おはよう!って、ことばですよ。
毎朝、言ってあげます。
ね!これで、チャラでしょう?
ただでさえ、朝に弱いぼくが言うんだから、結構いいものなんですよ。
ぼくの努力と、根性がこもってます。
毎朝、おはよう!って、声をかけてあげますよ!
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