田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤には三分以内にやらなければならないことがあった

アウ田

第1話

田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤には三分以内にやらなければならないことがあった。


復讐だ。


本名、本田田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤は両親曰く「寿限無みたいな縁起の良い言葉を並べたらこうなった。役所が通すと思わなかった。」などの理由でこの名前をつけられ小中と無視やハブられなどのいじめにあっていた。


その日も朝の登校してきた生徒で賑わう教室で1人机に突っ伏していた田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤は、突如教室全体を包み込む光に巻き込まれ気がついたら異世界にクラス転移していたのだった。


「ようこそ、異界の戦士達よ…そなたらにはこの世界を救っていただきたい」

混乱の中、クラスのまとめ役的な陽キャが声を上げる。

「僕達は普通の中学生です、戦士なんかじゃありません。戦う事なんてできません!」


「ステータスオープンと言って下さい。名前の最後の所に神に与えられたスキル名が表示されるはずです」


控えにステータスオープンの声が生徒達の中からあがりそして「えっ、超身体強化だって!」「俺は剣神だった!」「美少女化光線!」「僕は神獣召喚!」


田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤も遅れながら声を出す。

「ステータスオープン」

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│本田田中全てを破壊しながら突き進むバッ│

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「文字数制限で表示されてない…」


その後生徒たちはスキルの訓練の為に戦闘職、支援職で振り分けられ田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤はスキル不明の異例の事態に監禁される事になった。


「どうして…俺が何をしたっていうんだよ…ッ!」


異世界に来て1年、他の生徒達は魔王討伐の為に旅立ち田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤は今だに部屋に監禁されていた。


「ちくしょう…ちくしょう!俺もスキルがあったら今頃異世界チート俺TUEEEしてたのに!」


机の上の水差しを怒りに任せて壁に叩きつけようとして、前にした時にめちゃくちゃ怒られたのを思い出して怒りに震えながら机に置く。


「クラスの奴らのスキルも以前に召喚された奴らのスキルも俺は使えない…これじゃあ魔物や魔王と戦うなんて…待てよ」


「スキルは神だとかなんか光属性や善良っぽい名前ばっかだ…もしかして俺のスキルはそちら側じゃなくて…敵対してる悪の魔王に関連するスキルなんじゃないか…?」


田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤の試行錯誤が始まる、そして。


「…魔王召喚」


田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤がそういうと足元に召喚陣が現れ光りだし、美女が現れた。


「…貴様が我の主殿か、お主の望みすべてを我の力で叶えてやろう」


「は、はは、まじかよ…、じゃあ俺は復讐がしたい!俺がこんな目に合ってたのに誰も助けてくれなかったクラスメイトに復讐がしたい!」


魔王はすぐに行動を始めた。

田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤を監禁部屋から連れだしクラスメイト達の前に連れて行く。


「な、なんだこの強烈な魔力は!?あれは…魔王と本田!?」


「ククク、俺はお前らのせいで地獄のような目にあった!お前らも同じ目に会え!やれ魔王!」


「なにをするんだ?」


「えっ」


「だから具体的な復讐方法だ」


「えっ…と、と、あいつらは友達の俺が酷い目にあってたのに見捨てたんだ!あいつ等も酷い目にあって俺が見捨ててやるんだ!」


これにはクラスメイトのほうが困惑しだした。


「本田の友達ってだれ?」


「えっ」


クラスメイト中が「おまえか?」みたいなアイコンタクトを交わし軽く首を横に振ったりして気まずくなってきた。


「あいつ、普通に嫌われてたよな」

「ドアとか窓閉める時バタンって大きな音出すんよね」

「口くせーんだよな」

「傘平気でパクってくよな」

「口が臭すぎる」

「弱視で前の席に座るせいで後ろにプリント配る時シワ出来て破れるから先生が個別に配ることになったんだったっけ」

「口と肛門間違えてんのか?」

「当番ブッチするから最初から名前入れられてないしな」

「口がね」


「ああああああ!!!!!うるさい!うるさい!俺が悪くってもいじめていい理由にはなんねーだろうがよ!!」


「そもそも、いじめってさぁ…。友達が居ないから誰も気にしてなかっただけじゃん」

「変な名前のせいで常に被害者ヅラしてるから誰も関わろうとしないんだよね」


「オッ…エゥ…オウェ…ヴェッ…」


「主さあ…そもそも我に『人類と仲良くしろ』とか命令してれば英雄だったのに初手復讐で大丈夫か?こいつ…だったのに、駄目だったじゃん」


「エーゥ」


田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤は死んだ。肉体には傷一つ無いが心が死んだのだ。

哀れに思ったクラスメイトの1人が美少女化光線を放ち田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤を美少女にして新たな人生で真っ当な道を進める様に魔王に託した。


田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤の名は人類と魔王の関係の始まりとして歴史に刻まれたのだった。





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田中全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ佐藤には三分以内にやらなければならないことがあった アウ田 @autra

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