下巻のアン
読天文之
プロローグ
プロローグ
プロローグ·ある日の20時頃·夜の学校の図書室にて、ある一人の少女がヒタヒタと徘徊している…。
赤い髪の三つ編みで、顔にはそばかすがある。まるで小説「赤毛のアン」のアンそのものだ。そして少女は呟きながら徘徊する……。
『じょ〜か〜ん…じょ〜か〜ん…』
本棚をチラチラ歩き回る…。すると夜なのに図書室の扉が小さく開いた。子どもたちが肝試しに来たのだ。
「ホントにいるのか?図書室を歩き回る女の子の幽霊がいるって?」
「それを確かめに行くんだろ?」
「ていうか静かにしろよ、余計に怖くなってしまうだろ…?」
やってきたのは小学五年生の男子三人、そのうちの一人は懐中電灯を持っている。照らされる図書室、もちろん自分たち以外だれもいない…。
すると男子たちは足音を聞いた、二人の男子がとたんに震え上がった。
「ほら、やっぱりいるんだよ…!」
「あぁ…図書室をさまようユウレイが…!!」
「何をビビってんだ、行くぞ…!」
懐中電灯を持った男子が勇んで中へと歩き出した、そして図書室の左奥·名作文学の本が並んでいる本棚に、女の子がいた。女の子は男子の方を見ながら呟く。
「じょ〜か〜ん、じょ〜か〜んはど〜こ〜……」
そばかすのある顔は青白く、目は虚ろで口は半開き。その姿に男子は一気に体と心が恐怖で冷え切った。
「うわーーーっ!!」
絶叫して懐中電灯を放り投げる、そして図書室から飛び出した。入り口近くにいた二人も後を追いかけ逃げ出した。
しかし少女は三人を追いかけることはなく、再び図書室を徘徊する…。
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