乙女の重き愛#3
「……フゥ」
いきなりとは言え、3度目となればこの異世界に来る時の目まぐるしい体感にも慣れてくる。
最初と比べてだいぶ落ち着きがある。
いや、ここは殺し殺されの世界、慣れというものは決してあってはいけない。
そう思っていると――
「やだ、誰あのイケメン!?嫌いじゃないわ!!」
「なっなんだぁ!?あのオカマ!?」
背中に悪寒が走りつい振り返ると、後ろ10mに女装した剛力マッチョが、目を輝かせてこちらを見ていた。
すると――
「お集まりいただけましたね、おかえりなさいませプレイヤーの皆様、ただいまより第3回戦を開始します」
「各プレイヤーは
「それではスリリングなゲームをお楽しみください、では――」
「プレイ」
「貴方可愛らしいイケメンね!嫌いじゃないわ!!」
「ハァ!?」
強烈なオカマ……【ゲイン・三又】は、
ラミィは拒否反応から全力で逃げ出す。
「そこのイケメン!!私の彼氏になって~!!」
「誰がなるか!?」
ここでデッキからレオーを召喚し、ゲインを攻撃するように指示するが、風貌と言動に困惑してしまうレオー。
だが必要以上にラミィを性的な目をして追いかけてくるので、少し不快に感じたことでゲインに攻撃を仕掛ける。
が、まるで蝶のように華麗に回避されてしまう。
「何よアンタ!!私のラミィちゃんに手を出さないでくれる!!」
「
レオーは再び戦闘体勢に入るが、ゲインはレオーのある部分を見て憤慨していた。
露出された巨乳だ。
その巨乳に対して鍛え上げられた胸筋――オムネを強調し敵意を剥き出しにする。
「私の方が豊満なパイパイよ」
「いやお前のは胸筋だろうが!!」
つい立ち止まってツッコミをいれてしまう。
「その手痛いツッコミ――」
「嫌いじゃないわ!!」
「俺は嫌いだ!!」
ウェポンアクション『レオンソード』
デッキからレオンソードをスキャンし、それをレオーに装備させたことで、躊躇なくゲインに攻撃を振りかざすが、やはり蝶の如くひらりと回避されてしまう。
「何で攻撃が当たらないんだ!?」
「男は度胸!女は愛嬌!オカマは最強!!」
最強!!と叫んだ瞬間、逃げから攻めに転じ始め、パンチは使わない足技でレオーに攻撃する。
「――ッ」
しかしゲインは攻撃を回避される度に、たわわに実った揺れる果実を見て、再度怒りを爆発させてしまう。
それはどんな男性でも魅了する物であったからだ。
「デカけりゃ良いってもんじゃないわ!!胸の大きさで勝ってるからって優越感に浸らないでもらえる!!」
「こうなったら……不本意だけど、アンタの足止めはこの子に任せるわ!!」
「お出でなさい――」
「ヴァージニア!!」
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