第3話 3分

『カップ麺を食べて勇者になろう』

神食品という聞いたこと無いメーカーのカップ麺のキャッチフレーズ。

嘘か誠か、当たりを引くと、本当に勇者になれるという都市伝説付き。

あれって、本当だったんだ……。


目の前では、さっきお湯を注いだカップ麺が良い感じに出来上がっている。

あの、ラスボスまでの長い道のりも、たった3分間の出来事だったらしい。


しかし……。

最後、ゾンビで勝つとかないだろ。

死んだように生きている僕らしいっちゃ僕らしいけれど。

タンクなのにヘタレってとこも、僕らしい。

それにしても、楽しかったな。


そして、僕は、そのカップ麵を箱買いした。

あれからずっと、次の当たりを期待して、毎日、毎食、食べ続けている。


ー完ー

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