十三雨 「注目症」
「Regarder,! Manger,!
(ほら∙∙∙∙ ! 「食え」よ∙∙∙∙ !)」
"グッ!"
「ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ !」
氷を一頻(ひとしき)り破壊して満足したのか、ロベールは
ピッケルで砕けた氷にリュックの中に入れていた
Grenadine
(グルナディンヌ=フランス製のザクロ味のシロップ)
を取り出すと、その砕けた氷にそのシロップを振りかけ、
その器をアンリの前に差し出す
「ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ !」
「quoi de neuf,? Un mec mignon,! Je ne peux pas être
satisfait de cette grenadine que j'ai faite!? Eh,!? Oy,!?
(どうしたᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ? 可愛げのない奴だᱹ ᱹ ᱹ ᱹ っ!
俺の作ったこのGrenadineじゃ....! 「満足」できないってのか!?
えぇっ!? オイッ____________ !?)」
「!」
"スッ!"
「C'est ça,! C'est très bien,! Les enfants doivent l'être,!
(そうだ∙∙∙∙ ! それでいい∙∙∙∙ 、 !
「子供」ってのは、「そう」でなくちゃあな....っ !)」
「ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ !」
恫喝気味にロベールが声を張り上げると、アンリはすぐに
ロベールが手にしていたシロップが掛かった器を手に取り、それを素早く
自分の口の中へ運び入れると、その事に満足したのかロベールは
サングラスを掛けたまま満面の笑みを浮かべる∙∙∙∙ !
「absolument!Ce n'est pas un enfant mignon,!? Si vous êtes
donné, et si vous dites un mot de remerciement,!?
(全く∙∙∙∙! 可愛くないガキねっ!?
渡されたなら、「ありがとう」の一言でも言ったらどうだいっ!?)」
「Ooi, Shannon,!
(__________オイオイ、シャノン.....!)」
「Hun,!?
(┈┈┈┈∙∙∙、フンッ!?)」
「 .... ... ... 」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「Wow ~~~, mais toujours ennuyeux,!
(ふぅう~~~、 それにしても、'退屈'だな.... !)」
「Êtes-vous fatigué de prendre des photos,??
(ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 写真撮るのも、飽きたしねぇ~ ??)」
一頻り氷を破壊する事で一連の「楽しみ」が終わったのか、氷塊のすぐ側の
地面に腰を下ろすと、ロベール シャノンの二人は気の無い表情を浮かべ、
視線をどこかふらふらと、渓谷の壁.. .. .. 自分達が今いる
氷の陸橋の下____________ 落ち着きがなく、辺りに移し始める.. .. ...
「Oh!Cela aurait pu être plus amusant d'être en France,!
(あ~あ! フランスにいた方が、楽しかったかも~ !)」
「Ne dis pas ça,
(そんな事言うなよ....)」
「Parce que non,!?
(だって、そうじゃない___________ !?)」
「 .... .. .. ..」
何か負い目の様な物でもあるのか、あからさまに不満を口にし出した
シャノンの様子を、ロベールは寝そべりながら氷の陸橋の下に目をやり
適当に答える
「Décision,! Vous dites: Si vous prenez votre enfant dans un
pays étranger pour se protéger, vous pouvez aller
dans un endroit où c'est presque comme libre.
J'ai dit que je suis venu à la campagne,!
(ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ったく....! アンタが
「施設の子供を保護目的で外国に連れてけば、
殆どタダ同然で変わった場所に行ける」
なんて言うもんだから、わざわざ見たくもないガキの面倒なんか見て
こんな誰も来ない様なド田舎まで来たって言うのに.....!)」
「Oui, vous n'avez pas à penser mal. N'est-ce pas un endroit
agréable pour en avoir bien plus que je ne le pensais?
(… … … そう、悪く考えなくてもいいだろう。
思ってみたより、色々ある、素敵な場所じゃないか。)」
「bon!?C'est merveilleux!?
(素敵!? ————ここが、「素敵」だっての!?)」
「 ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」
"一度態度が変わると、この女は暫く元に戻らない"
「 ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」
「Hé, j'écoute!?
(ねえ、聞いてるのっ!?)」
「 ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」
あまり態度を上気させているシャノンと関わりたくないと思っているのか、
ロベールは子供の様に寝そべりながら両手を顎の下に組み、
まるで読み慣れたカートゥーンを読む様に陸橋の淵から自分達が歩いて来た
氷の場所に目をやる.....
「Endroits intéressants et intéressants! Si vous regardez
d'autres instruments en ce moment, c'est un endroit où
même les amateurs peuvent facilement aller, et
je pense que ce sera des revenus publicitaires,!?
(「面白い場所」、「面白い場所」って∙∙∙∙ !
こんな場所、今時他のインストグラム見れば
素人だって簡単に行ける場所だし、
こんなんで広告収入とか入ると思ってんのっ!?)」
「Vous pouvez gagner environ 300 euros par mois,
ou si c'est un instructeur instrumental assez bon,?
(________ちゃんと、月300ユーロ(4万5千円)くらいは
立派に稼げてるじゃないか..... それだったら十分立派な
インストグラファーだろ∙∙∙∙∙ ?)」
「Vous pouvez acheter une voiture pour 300 euros
pour 300 euros,!? Vous pouvez manger de délicieux
repas!?Vous pouvez vivre dans un manoir,!?
(300ユーロって.... あんた300ユーロで車買えるの!?
おいしい食事が食べれるのっ!? 「豪邸」に住めるの!?)」
「(C'est,
(あれは.....
またいつもの様に自分が普段写真をアップロードしている
インストグラムに対して文句を言っているシャノンの言葉を適当に聞き流し、
遥か下。 自分達が始めこの氷の渓谷に入って来た入り口の辺りを見下ろすと
そこに、何か「人」の様な.....
「(Que fais-tu, ??
(あれ.... もしかすると___________ ??
「Shibonne,!? Vous, non seulement, mais aussi Tikatoka,!
La même chose est la même chose,!? ressortir,!
Quoi que je fasse, je suis le meilleur,!
Je dois montrer une femme différente d'une personne,!?
(シィ・ボンヌ ッ ッ!? アンタ、インストだけじゃなくて、
ティカトッカ、とか∙∙∙∙ ! フェイズブックだって同じ事でしょっ!?
「目立つ」∙∙∙∙ ! 他の奴より、どんな事しても、
私が一番....っ! 「人とは違う女」って所見せないと.....!?
「(Est-ce Keisuke,??)
(・・・・「ケイスケ」か.....??)」
陸橋の遥か下。
【———————】
「(Qu'est-ce que c'est, c'est étrange,?)
(_________何だ、アイツ.. .. .. 様子が˛˛˛˛˛
おかしい様な....?)」
「Vidéo stupide!Je dois donner plus de vidéos stupides,!
Tant que les vidéos stupides sont soulevées, tout le monde
pense que je suis stupide et que tout le monde m'aimera,!
(バカ動画....! もっと「バカ動画」挙げないと… … …!
バカ動画さえ上げれば、みんな私の事を馬鹿だって思ってくれて
みんなが私の事を「好きになってくれる」∙∙∙∙∙ !)」
「(Je voudrais faire ça, juste quelques gars similaires,
juste quelques autres personnes,! Comme est visible, mais
le mauvais est invisible C'est juste une façon stupide de
ne voir que de bonnes parties, pensez à vous-même,!)
(∙∙∙∙そんな事したって、一部の似たような奴から、ほんの少しの間
好かれるだけで他の全部の人間から嫌われるだけじゃないか.... !
「いいね」は目に見えるけど、「悪いね」は、目に見えない_________
いい部分だけしか見えてない、自分に都合のいい考え方だけをする
ただの馬鹿じゃないか… … … !)」
何となくシャノンの言葉に矛盾した所を感じながら、
自分が寝そべっている場所から遥か下。 この氷の渓谷の入り口付近に
姿を現した圭介を見ていると、その様子にロベールは
何かを感じ取る______________
「(Je suis les gars,!
(アイツ... .. .. !
「Robert,!? Accepter!? Je veux que tu sois d'accord!?
JE!?Peu importe à quel point j'avais tort,!?
(ロベールっ!? 同意してよっ!? 「同意」して欲しいのよっ!?
私はっ!? 私がどんなに間違った事を言ってたとしてもっ!?)」
「(Seul le premier influenceur des adeptes royaux ou
10 millions de classes, moins de 01% de la population
est reconnue. Et cette personne n'y pense pas.)
(┈┈┈…そんな事が認められるのは、人口の0.1%に満たない__________
王族か、1000万人クラスのフォロワーの
トップインフルエンサーだけだ˛˛˛˛˛
そして、そう言う人間はそう言った物の考え方をしない..... )」
寝そべっていた状態から立ち上がると
「!? Quelle motivation,!?
(┈┈┈┈…!? な、何よ....っ 「やる気」....!?)」
「Non, pour le moment, il semble que les gadgets de
ce bloc de glace aient été résolus, alors dépêchons.
(… … … いや、取りあえずこの氷塊の場所の仕掛けも解けた様だし、
先を急ごう)」
「image? image??
(え? え??)」
"バサッ!"
「(Euh, mec,
(あの、男┈┈┈┈∙∙∙∙
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