細長い食べ物だったような私
熟成二段仕込み
お題:前世の記憶を持ったまま生まれてきてしまった人の話
「私ね、前世は細長い食べ物だったような気がするの」
私の言葉にマキトはすぐに応答した。
「しょう油?それとも味噌?」
「ラーメンじゃなかったかも」
私は、マキトが塩やとんこつなどと言ってきそうだったので先手を打った。
「それじゃ、そば?」
「スープとかつゆみたいな汁気はなかったかな」
「そっか、これは迷宮入りだな」
マキト、迷宮に入るのは早すぎるよ。他にもあるじゃんパスタとかさ。
それにしてもマキトは不思議な存在だ。この前も占い始めたっていうから占ってもらったら、怖いほど当たらない。コイツ一体何者だ?
「もう少しヒントとかないの?」
「たしか名前の最初に「も」がついていたような」
「じゃ、モンブランだね」
(monogatary.com様に投稿したものをカクヨム様にも投稿させて頂きました)
細長い食べ物だったような私 熟成二段仕込み @Niiza_Chuo-ku
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