第2章
─────2ヶ月くらい経った頃。総務が部屋に来た。
総務「すまない。今いいか?」
総監「はい。何か?」
総務「今回の任務についての話がある。」
総監「やれる事なら全部やりますよ。」
総務「頼もしい。今回の任務だが...ある二人を連れ戻して欲しい。」
総監「ある二人?」
総務「ああ。その名は『武田信玄』と『上杉謙信』だ。あの二人は互いにライバルでな..。いつの間にか施設を飛び出して 決闘をしているとの事だ。」
何やら随分大変そうな任務だ。
総務「安心してくれ。今回は二人の決闘に首を突っ込み 無理矢理連れて帰る作戦だ。」
総監「作戦って言えるんですか?それ。」
総務「とにかく任せたぞ。」
との事なので 訓練室に向かう。扉を開けると 既に政宗さんがいた。
政宗「久しいな総監。元気そうで何よりだ。」
政宗さんは 相変わらずだ。
政宗「今回の任務について話は聞いているな?流石に私と総監だけでは人数が足らんと言う事で 新たな仲間を私が呼んだ。通称『3G's』。」
と言う政宗さんの後ろに三人のイケオジがいた。
?「俺は織田信長。宜しくな。」
?「俺が豊臣秀吉。宜しく。」
?「ワシが徳川家康。宜しく頼むぞ。」
三人が挨拶する。
総監「よ..宜しくお願いします..。」
三人の覇気が凄く 思わず敬語になってしまった。
総監「あ あの..3G'sって何の略称ですか?」
と尋ねると
秀吉「俺達は三人の爺だろ?だから三と爺で3G'sだ。後そんなに緊張するな。俺達は仲間だろ?な?そうだろ?」
秀吉さんが肩をポンと叩く。
信長「秀吉 あまり馴れ馴れしくするな。総監も困ってるだろ?まぁ総監。俺達にはそんな気を使わなくていい。普通に接してくれ。」
秀吉「全く信長は頭が硬いな。もっと気楽にいこうぜ?」
家康「秀吉。君は逆に軽すぎだ。総監だって暇じゃないんだから。」
三人に囲まれてワイワイガヤガヤ。政宗さんも困っている。すると話を遮るように扉が開く。
?「おやおや。何か騒がしいと来てみれば、今度は何の騒ぎですか?」
と入って来たのは...
信長「石田三成。」
秀吉「石田三成。」
家康「石田三成...。」
政宗「石田三成...ちっ..。」
三成「皆さん。おはようございます。」
と笑顔で挨拶する石田三成さん。
三成「やぁ政宗。任務の話は聞いたぞ?お前のその硬い頭が果たして任務をこなせるのか。私は不安でならないよ。」
政宗「うるさいな。私は総監の指令に従うまでだ。」
三成「まぁいい。今回の任務は私も同行することになっている。せいぜい足を引っ張らないようにな。」
政宗「ふっ...その余裕もいつまで続くかな...。」
三成は帰った。
秀吉「アイツは気にするな。それより総監。今回は遠出らしい。政宗。準備は出来ているのか?」
政宗「はい。一応私は。」
秀吉「そうか。俺は既に済ませてある。すぐにでも出発できるぞ?」
政宗「では、早速行くとしましょうか。」
そうして目的地へ向かった。しばらく経った頃。
秀吉「確か...この山だよな?信玄と謙信が決闘してる山は。」
三成「ええいかにも。」
信長「作戦は...二人が決闘を始めたら 三成が奴らに大砲を撃ち込む。そして俺らが突撃する。」
政宗「本当にうまくいくんですか?こんな単純な作戦で..」
三成「黙って見てれば良いじゃないですか。政宗?」
政宗「っ!」
信長「そろそろ戦いが始まる頃だ。行くぞ。」
秀吉:家康「...ああ!」
皆はそれぞれの武器を構える。そして山の麓まで下ると 年老いた男性と若い女性が決闘を繰り広げていた。そこへ的確に三成が大砲を投下。たちまち二人を煙が包む。
総監「突撃ぃぃぃ!!!」
皆は一斉に突撃した。ここは指令はせずに一旦避難。
?「何だ貴様らっ..!」
家康「悪いな。ワシらは勝手に抜け出したお前らを連れて帰るだけじゃ。信玄?」
政宗「久しいな。謙信。」
謙信「私達の決闘の邪魔をっ!」
どうやら中々進まない様子。そこで同伴している信長さんに合図を送る。
信長「ああ。任せとけ総監。」
彼は鉄砲を撃ち それぞれの肩に一撃ずつ与える。
信玄「ぐふっ!」
謙信「うっ..!」
二人は気を失った。どうやら任務成功の様だ。
三成「いや~流石皆さん。やはり作戦は成功ですね。」
政宗「貴様は何もしていないだろう。口出しをするな。」
秀吉「まぁとにかく...二人をこの担架に乗せて帰れば終わりだな。」
全員は信玄と謙信を担架に乗せて施設まで徒歩で帰る。そして施設に着くと 二人を医務室に運び込んで 厳重に拘束した。すると二人は目を覚ました様で 辺りを見渡した後 俯いた。
総務「信玄。謙信。何故勝手に抜け出した?」
信玄「コイツといい加減ケリを付ける為だ...。」
謙信「私も...同じ..理由で...抜け出した...。」
謙信は萎えてしまっている。
総務「まぁ今回は良いだろう。だが次は解雇だ。」
信玄「分かったよ..。もうやらないから解雇だけは止めてくれ...。」
二人は反省した様だ。これで一件落着かと思われたその時。突然謎の機械音が辺りに響き渡った。
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