氷面鏡をわたる彩雲に、くらみ、ときめかす
藤泉都理
一ノ巻 東風解凍
第1話 大谷栞太
高校二年生。
某人気アニメーション映画に出てくる少年と同じ、かんたという名前(漢字は違う)から、雨が降った日に友人から傘は置いて行かないんですかやいややいやと少しからかわれる。
一人っ子で共働きの両親に代わり、幼い頃より家事をこなすが、別に家事は好きではなく、やらないでいいならそれに越した事はないと考えている。
特出した外見もなく、能力もなく、技術もなく、夢もなく。
学業に家事に友人付き合いに追われながらも、ほんの少しだけ、時々、退屈だと思う日々を過ごしていた。
仙界の長である大仙人の釣り針に引っかけられて、異世界へと強制的に連れ込まれるまでは。
こんな。
「この浮気者!俺だけじゃないなんて!他にもおまえを癒す存在はいっぱいいるなんて!話が違う!」
「あーうん。なんか。ごめんね」
こんなに強い衝動に駆られるなんて、思いもしなかったのであった。
(2024.2.29)
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