第15話・高校の同級生四人・2

美羽:十年間売り家なの?


凛:詳しくは分からないけど

  今日みてきたら売り家の看板が立ってた

  にわも荒れてなかったから手入れされてるっぽい

  写真撮ってきた


美羽:写真助かる

   ほんとだ

   思ったより荒れてない


凛:あんま心霊スポットって感じじゃないね


乃愛:心霊現象が起きているときなら

   そういえばどんな心霊現象が起こってるの?


凛:ある日突然

  とんでもない生臭さがあの家からするらしい


美羽:臭いは映像では伝えられないしなあ


凛:でも家が生臭くなる前後

  家の周囲で人とは思えない影や

  不思議な音

  変な光が確認されてるらしい

  警察に通報して中を何度か確認したことあるらしいけど

  特に異変はないんだって


美羽:生臭くなれば映像的に分かりやすい

   動画を撮れるってこと?


凛:そうだね


乃愛:美羽が帰ってくるときに

   ちょうどよく生臭くなればいいけど


凛:そうだね

  あとウチまでは生臭さ届かないから

  マメに確認しにいかないと駄目かも


美羽:そういう問題もあったわ


乃愛:もう少し簡単なところにしたほうがいいんじゃ


明日花:凛

    その行方不明者の名前

    野島秋癸で間違いない?


    貼ってくれた

    卒業アルバムの文字が小さくて


凛:苗字は野島で

  名前も秋とその葵みたいなので合ってる


明日花:このブログ見て

    https://dusklog.fc2.net/


凛:なにそれ


乃愛:熊谷さとるって誰?

   同級生にいる?


凛:同じクラスにはいないみたい

  学年には一人熊谷はいたけど

  さとるじゃない


美羽:さとるがどうしたの?


乃愛:さとるって知り合いか


凛:知り合いみたい


美羽:知り合いじゃないし


乃愛:行方不明になったお兄さんを探しているブログがどうしたの


明日花:スマホからだと見づらいけど

    ずっと下に野島一家の情報下さいって書かれてる


美羽:ほんとだ

   同姓同名かな?


明日花:この野島秋癸って

    わりと珍しい名前だから

    似たような時期に

    同じ名前の子どもを持つ一家が

    行方不明になった事件が複数起こるって

    ないんじゃないかな


乃愛:お兄さんが居なくなったときと

   野島たちがいなくなったとき

   全然違違うけれど


凛:管理している人も

  熊谷さとるって人から浪川麻衣子って人になってるのか


美羽:浪川麻衣子って人は野島一家の親戚なのかな

   親戚なら連絡とって

   野島家を探索する許可取りたいとこだけど


乃愛:看板の不動産会社は?


美羽:会社は無理っしょ

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