第二話 目覚めたらすぐ傍にドスケベエルフが居た
寝転がった状態から半身を起こしつつ、そちらへと目を向け、相手を確認。
少女である。
とてつもない美少女である。
もっと言えば……めちゃくちゃエロい格好をした美少女である。
長くサラサラとした艶やかな銀髪と、エルフ族特有の尖った耳。
その美貌にはあどけなさを感じるが、そうした印象に反して体の発育具合は凄まじく、男の目を虜にするような魔性を宿していた。
柔らかそうなおっぱいはビッグサイズでありながらも垂れてはおらず、実に形が良い。
むっちりとした太ともは薄暗い石室の只中にあってなお、真っ白な煌めきを放っている。
世の男子にとっては凶器以外の何物でもないそれらを、彼女は大胆に露出していた。
これはもう服というより、紐と薄布の塊と呼ぶべきではなかろうか。
隠すべき部分が丸見えだ。
桃色の乳首だけでなく、恥丘の茂みさえうっすらと。
……これは淫夢か何かだろうか。
目が覚めたらそこには自分好みな爆乳ドスケベエルフが居た。
……うん。きっと夢に違いない。
であれば彼女のおっぱいを揉みしだいたところで罪に問われることは――
「オズっ!」
さらさらとした銀髪を揺らめかせながら、エルフの美少女が飛びついてくる。
柔らかく、そして、温かい。
主におっぱいが。
俺の胸板に押し当てられた、爆乳が。
「うぅっ……! よかった……! やっと……! やっと、あんたを……!」
なんか感動の再会、みたいな言動をしている。
そこに対する怪訝は、しかし、爆乳の躍動によって掻き消された。
ぐにゅり。むにゅり。たぷん、たぷん。
彼女が声を発する度に上半身が揺れ動き、押し当てられたおっぱいが形を変えていく。
おぉう……。
この感触、この光景、体の一部が反応して然るべき刺激……なのだが。
なぜだろう。
扇情的な状況であるにも関わらず、そのような感覚が薄かった。
彼女の体に刻まれた刺青めいたモノが威圧感を放っているからか?
……いや、違う。
性的興奮以外の何かが、スケベ心を上回っているのだ。
それを言葉にするなら……郷愁の情としか、言いようがない。
……おっぱいの柔らかさに懐かしさを覚えるってどういうことだ? 頭が狂ったのか?
心の内側に生じた違和感に首を傾げた、その瞬間。
凄まじい破壊音が轟いた。
不意打ちに対し、俺はびくりと全身を震わせたが、少女は微塵も反応せず、
「……目覚めて早々、悪いんだけど、力を貸してちょうだい」
おっぱい、もとい、少女が我が身から離れていく。
「あんたさえ居れば、もう勝ったも同然よ!」
言うや否や、彼女は俺の腕を掴んで、地面を蹴った。
引っ張られる形で建物の中を走る中、耳に届く破壊音が段々と大きくなっていく。
そこへ次第に、人の叫び声と思しきものが混ざり始めた頃。
俺達は外へ出た。
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