クズな司祭〜知らぬ間に世界を手に入れる

山椒 雫

第1話 戦争地域に送られる

  今、戦争地域のど真ん中にいる。 

「どうしてこうなった」

        •

        •

        •

        •

 前世はブラック企業で過労死した。もう嫌だ。上司からグチグチ言われるのにペコペコ頭下げて、仕事の締め切りに追われる生活なんてもうごめんだ。この世界ではダラダラと自堕落な生活を送ってやる。


 職業探しが肝心だ。おっ、司祭になると周りの住民から勝手にお金が入ってくるらしい。これしかない。 

 

 絶対に楽な人生を手に入れるんだ‼️



《司祭の配属が決まる日》


 この世界では学校で学んだあと、神様の神託によって司祭の配属される場所が決まり、その場所に強制的に転移させられる。


「行き先はアトラ教会だ」


 どこだそこ、この国にそんな教会あったか?

        •

        •

        •

        •

 どこだここ?

(戦争地域のど真ん中)  ←今ここ


《数日後》

  今日も生きていた。

  よかった。本当によかった…。


 本当にどこなんだここは、絶対に元々いた国じゃないだろ。あの国の周辺は戦争なんてしてなかったし。


 この世界にきて現代日本よりは生活は不便になったとしてもここまでじゃなかったぞ。もうサバイバルだよ。しかも教会どこだよ、よくわからん建物の残骸が教会だとか言うんじゃねえよな。


 毎日どこかの組織が魔法を打ち合うのが当たり前なのはおかしいだろか


 国家権力仕事しろ。

 本当にこの国どこだよ。


 地図にもこんな国なってなかったぞ。転生してダラダラとした生活が送りたかっただけなのに。なんか色んな人種の人が入り乱れていて一体どうなってんだよ。


 あー、色々考えると腹立ってきた。神様には転生させてくれて感謝してたが、絶対にいずれ痛い目に合わせてやる。


  「バコーン‼️」


 また周りで爆発が起きた、もう今日で何回目だよ。早く隠れないと。


《数年後》


 本当に大変だった。この国は戦争が絶えないから孤児が多かった。そんな孤児たちを集めて作ったのがこの孤児院だ。


 こいつらを育てて俺を守ってもらうのだ。小さい時に恩を売れば俺を守ってくれるだろう。


 何人かは成長してこの孤児院を出て行った。裏切り者が、なんのために育てたと思ってるんだ、俺を守らせるためだろ。


 チキショー 


 でも、2人だけは残ってくれたからいいか。あいつらは俺よりも遥かに頭がいいから大丈夫だろ。


        •

        •

        •

        •

 毎日、ダラダラ過ごすことができている。これだよこれ、この生活がしたかったんだ。何人かが出て行った時はどうなるかと思ったけど、あの2人マジで優秀だわ。なんでも2人がやってくれるから何にもやらなくていいし、エデンはここにあったのか。


 やることもないし他の奴らが何やってるか見にいくか。

        

        

        

       

 

 


  

  

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る