第29話
な~んでっ!今日も居ないのよっ!!
また空振りじゃないのっ!
別に番のメスがくれるご飯に不満は無いわ。
でも、でも、なんで狩りが出来ないのよ。つまらないじゃないのっ!
あぁ~、もうっ!
『な~に叫んでんだ?おめぇ。俺の縄張りだぞ?出てけ?』
なによ、あんたっ!私は、むしゃくしゃしてるのよ!
『なんでだ?ここは俺の狩場だもん、なんでおめぇがむしゃくしゃすんだ?』
あんたが、小さいのを狩りつくしちゃってるのね?私の分も残しておきなさいよ!!
『無茶言うな?俺は、ここの人間に雇われてんだ。仕事なら、きっちりやるべきだろう?』
雇われてる?どゆこと???
『死にかけだった俺をここの人間が拾ってくれて、寝床や便所にメシもくれる。んで、それの対価としてここのネズミを退治するんだ。それが俺の仕事だ』
ふ~ん。でも、トラ太は、ここで小さいの…ネズミ?が、狩れるって言ったのよ。
だから、来たのに。
『トラ太?太っちょのオスか?そいつは、俺の前にここでしばらく狩ってたみたいだな。人間が言ってた。でも、狩りすぎて太って狩りが出来なくなってどっかに言ったって言ってたぞ?』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます