第21話

「ん~、ふかふか猫ちぐらはダメだったか…おトイレは、してくれてるね!よかったぁ~」


「警戒してたのかもしれないから、触らないでそのままにしとけよ。一応。あと、砂は変えてやんな」


「入って寝てくれるかな?」


「怖くないって、分かったら寝るんじゃない?」


「怖くないのに~。仲良くしたいだけなのに~」


「その手がっ、一番警戒される気がする」


ん?明るくなってるわ。あの番、朝早いのよね…


私より早いなんて、なかなかやるじゃない。


あ、いい匂い!もしかして、番のメス、また食べていいやつかしら?


「あ、来た来た。匂いでわかるんだね?は~ちゃん」


「は~ちゃん?」


「うん。ハチワレ、ハチ子のは~ちゃんっ!小猫ちゃんのお名前よ」


「ネーミングセンスが昭和…」


「うるさいなっ!いいんだもん!」


「まぁ、いいけどさ」


「なら、文句言うな」


また言い合いしてる。本当に番よね?違うのかしら?


美味しいからどーでもいいけど、出かけよっと。


「いってらっしゃい、は~ちゃん」

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