第4話

「お?猫か。ん~。そんなに鳴くなよ。店長、猫アレルギーなんだよ」


何しゃべってるかわかんないわよ。いい匂いの、食べれない?


どっか行ったし…まぁ、そうだよね。人間って気まぐれだし。


たまに、すごく痛いことするって聞いたし。


何かくれそうなオスだったのにな。しょうがない…


「お、まだ居たな。コレ、ささみ千切ってきたんだ。少ししかないけど、俺が居る時だけでも、な。飼ってられなくて、ごめんな。アパート厳しいんだ」


あら、やっぱり間違ってなかった。おいしいじゃない!


「めっちゃ食うじゃん。うまいのか?良かったな。まだ小さいのに、母猫はどうしたんだよ…ま、俺も一人ぼっちなんだけどさ。ここのラーメンさ、美味くて有名なんだぜ?また会えるといいな。じゃぁな」


何言ってるかわかんないけど、このオスが居る時なら、またおいしいものが食べれそう。


この匂い、覚えておかなきゃね。


さて、次はどっちに行こうかな。

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