本編
時代劇で有名なもみの木の場所に着き。
そういえば、こんな木あったなと思いながら眺めていると何処かから視線を感じた。
俺は気のせいだろうと思い、疲れたから帰るかと来た道を戻ろうとするとさっきより強い視線がこちらを向いてきたので嫌だなと思い、視線の方を振り返る。
振り返ると着物姿の男の人が立っており、
この場所で着物?
もしかして原田甲斐のマニアか?
まあ、関わらない方が賢明だと思い俺は来た道を戻ろうと前を見ると着物姿の男が立っており、俺は思わず驚き転倒してしまいそのまま気を失う。
どれくらいの時が経っただろうか、俺は目を覚ます、すると着物の男がこちらの顔を覗きに込んでおり、俺は思わず
「ごめんなさい、お願いします、許してください」
と情け無い声を出す、すると男は笑い
「そんな情け無い声を出すでない、わしは何もしないぞ」
と言ってきたので俺は警戒しながら
「あなたは誰ですか、こんな所で何をしているんですか」
と質問してみる、すると男は呆れた顔で
「人に尋ねる前に自分の事を言わんか、それに質問は一個一個にせんか全く最近の若いもんは」
と言うと男は続けて
「はあ、わしは心が広いから質問に答えてやるわ、わしの名は原田宗輔、まあ原田甲斐って言った方が伝わるだろうでお主は?」
と言ってきたので俺は本当かあ?と思いつつも
「俺は阿部達也です、原田甲斐って本当ですか?」
と自己紹介をしながら、真実を確かめる、すると
「まあ、そう思うよな、逆の立場ならわしもそう質問する、だがなわしもなんでか知らんが幽霊としてここにいるんじゃ、なんでだろうな」
と原田は自虐気味に答えると
「それでわしがここで何をしているであったな」
と言うと原田は真剣な顔して
「わしも分からん」
と言ってきたのでどう反応すれば良いと思っていると
「笑ってくれよ、これでもボケたつもりじゃぞ」
と言ってきたので俺は乾いた笑いで対応するすると
「乾いた笑いなら、要らんわ、まあとりあえず、わしも何故ここにいるか分からない、だが幽霊になってから幾らかの時が経ち自分で作ってみたぞ」
と言うと原田は息を吸い込み
「この場所にもっと人を集めると」
と言ってきたのでこの町を治めただけはあるなと感心し
「どうやって、人を集めるんですか?」
と言うと原田はさっきとは違い暗い表情で
「そうなんじゃよな、どうやったらもっと人を集められるんじゃ、わしは欲張りじゃからなオールシーズン、もっともっと来て欲しいのだ」
と言ってきた、俺はオールシーズンの言葉に吹き出しそうになりながらも
「そうですね」
「そうじゃ、お主、何か良い案は無いか」
「そうですね、じゃ、原田さんが幽霊として出て心霊スポットにすれば良いじゃ無いですか」
と提案すると原田は怒った表情で
「馬鹿もの、それじゃ怖がって来ないかもしれんだろ」
と言ってきたのでそれもそうかと思い
「じゃ、観光課や町長の枕元でもっと宣伝しろとか言えば良いんじゃ無いですか」
と思いつかないので適当に提案すると
「怖がるだろ、逆効果になったらどうする、それにな頑張っている人に頑張れよって言うのも酷じゃろ」
「そうですか、じゃ船岡城を再建はどうですか?城好きが集まりそうなんですが」
「それは良い案じゃが予算がおりんじゃろ」
と否定され、悩む時間となる、もうどうすれば良いと悩んでいると天啓みたいな物が降りてきて
「じゃ、今、経験している事をsnsとかあげるのはどうでしょうか、あ、すみません、snsとか分かります?」
「はあ、わしを無知扱いするな、観光客がやっているの見たことあるからわかるわい」
「それはすみません、でもその案はどうです?」
「そうだな、否定するばかりもあれだからやってみるか」
と言ってきたので俺はスマホを起動させ、snsに投稿しようとする。
その後、最後まで打ち込んだがどうも納得が行かず
「何か締まりが良い言葉ありませんか?」
と聞くと原田は悩んで
「城は残って無いがワシの意思が残る山はどうじゃ」
「良いですね、一言追加したいんですが良いですか」
「おう、良いぞ」
と言うと俺はsnsに
『城は残って無いが原田の意思が残っている山、貴方の思い出を残して行きませんか』
と打ち込むと原田は
「何を気取った言葉を使いやがって」
と笑うと俺も笑いながら
「インパクトあるだろう」
と笑うのであった。
船岡城址公園 ネオミャウ太 @neomyuta
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