第6話 2016年のThe Queen Day vol.2

 これまで私が参加してきたThe Queen Dayのすべてを回想するには私の記憶力はあまりにも許ないのですが、撮った写真を見ながら、思い出せる範囲で書いていこうと思います。


 今日は2016年4月16日(土)開催の第2回についてです。このときは、「フレディ・マーキュリー生誕70年アニバーサリー・イヤー」という副題が付いていました。


 余談ですが、フレディが健在で70歳を迎えたら、どんな活動をしていたとみなさんは想像されますでしょうか。私はQUEENのアルバム作成の活動は続けていても、さすがにツアーに出ることはなく、たまにソロでステージに立つ程度と想像しているのですが、いかがでしょうか。(もちろん、70歳のフレディを擁したQUEENのステージを観たかった気持ちは大いにありますが。)


 もしかしたら、画家やイラストレーターとして絵を描いていたかもしれません。また、プロデュースや他のアーティストへの楽曲提供なども、精力的に行っていたかもしれません。


 さて、The Queen Day vol.2に話を戻します。この時のトークゲストは、来日時に舞台監督を務められた笠原正樹氏、そしてみなさんお馴染みの写真家長谷部宏氏でした。ライブはQUEENESS。


 まずは笠原正樹氏のトーク。QUEENのステージといえば照明が特徴的ですが、その照明をどうセットしたかという解説が面白かったです。トラス(アルミパイプで組んだ四角形の間に更に斜めにパイプを溶接し強度を高めた構造)に照明を取り付け、舞台の両袖に設置したモーターでトラスごとワイヤーで巻き上げるとのことでした。(下手な説明ですいません。)


 それも、トラスを最初観客側に傾けておいて、開演とともに観客側を持ち上げるとともに、奥側を下げていく。今思うと、そうすることにより宝箱を開くようなワクワク観を創り出しているような気がします。


 1979年の東京・武道館公演のライブビデオの冒頭、照明が持ち上がっていくシーンを覚えていらっしゃる方も多いと思います。また余談ですが、個人的には、1979年の時の白・緑・赤の3色の照明がシンプルかつインパクトがあって大好きです。(ライブ・キラーズのジャケットもそうですね。)


 トークの最後は、1975年の来日の時だったかと思いますが、打ち上げのお話。ブライアンと肩を組む笠原氏の写真が印象的でした。


 残念ながら、笠原氏はこのトークの翌2017年の10月に亡くなられました。まだ70歳ちょっとだったはず。もっとお話を伺いたかったです。


 笠原氏のトークのあとは、QUEENESSのライブ。この時のギターは現QUEERのチャーリーさん。先日のQueen Dayのときに確かチャーリーさんが言っていたと思いますが、日本のQUEENのコピーバンドの上部にはQUEENホールディングスという組織があって、その中で「人事異動」がよく行われているとのことでした。(笑)


 ちなみにQUEERのロジャーM.Tさんも、代役でGUEENでドラムを叩いたことがあるそうです。


 QUEENESSのライブの次に長谷部宏氏が登場します。私にとって長谷部氏のご尊顔を拝する初めての機会でした。


 長谷部氏のトークで一番印象に残っているのは、長谷部氏が撮影したライブ・キラーズのジャケットの「秘話」。ご存じの方はご存じの、あの写真のブライアンは「合成」とのお話。


 私が初めて聞いた話だったかどうかは記憶にないのですが、合成前の元の写真はその時初めて見ました。その写真ではブライアンはロジャーのすぐ隣にいて、確かにバランスが悪かったです。


 それと、この時は長谷部氏の写真集「ROCK STARS WILL ALWAYS LOVE JAPAN」が発売されてすぐの時でした。1965年のBEATLESに始まり、QUEENはもちろんのこと、30年以上に渡る長谷部氏の仕事が詰まった一冊です。


 作り込んだ写真から、オフショットのようなリラックスした写真まで、いずれも長谷部氏がいかにアーティストの懐に飛び込んでいたかがわかります。


 イベント終了後は、写真集購入者に長谷部氏がサインをしてくれるということだったので、私も購入し、サインをいただきました。ローマ字の、とてもスタイリッシュなサインでした。当時長谷部氏は85歳。私も85歳でこんな素敵なサインを書けるような人生を送りたいです。

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