ひとりぼっち
まなじん
1世界はどこまで
登場人物
春宮桜
女子高校生。なにかを「忘れる」奇病の持ち主。
糸田紬
女子高校生。桜の親友。
桃華
桜の悩み相談役。
※最初のNは桜です。最初のセリフの中の『』は言葉を無くしてください。
N
「最近、ものを忘れていっている気がする。それが『 』なのかわからない。人の名前かもしれないし、物の名前かもしれないし、建物の名前かもしれない。そもそも、なぜ名前に限定する必要があるのだろうか。私にもわからない。それは、誰かの顔かもしれないし、自分が住んでいる場所かもしれないし、趣味、仕事、感情、夢、生きがい、運命、或いは、概念というものでさえ、私の世界から無くなる。まあ、そんな宇宙規模の話までは広がらないだろう」
N
「私の友達や、家族にその変な現象のことを話しても、年寄りか、とまるで私の不安を打ち消してくれるように笑ってくれる。気のせいか、そうであってくれという私の願望が反映されてるだけかもしれないけれど」
N
「……正直、怖い。何も知らない世界に私が放り出される。むしろ、それが世界とすら認識できないかもしれない」
N
「本当になにがきっかけなのか知らないし、それこそわからない。一度病院にも行ってみた。これが病気なのであれば、治す方法や進行を抑えることができるかもしれないという一縷の望みを託して。しかし、駄目だった。複数の科を周り、複数の検査も受けた。だが、原因は一切不明。ネットで調べても胡散臭いサイトが出てくるだけだった」
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