お師匠さんの部屋
わたしは、さよりんに手をひっぱられ、運河の街をいっしょに歩いた。
「どうや?ベネツィアの街も、なんか、ええやろ?」
って、さよりんに言われて
「うんっ!なんか、可愛くて面白い...」
って答えた。
「あははは、そやろー!」
って、さよりんは喜んでる。
☆
そして、さよりんの部屋に着いた。
運河沿いの、めっちゃ可愛らしい建物。
「どうぞー」
って言って、さよりんは玄関を開ける。
わたしは、さよりんと手をつないで、ふたりでさよりんの部屋に入った。
「うわー!絵、いっぱいあるー」
部屋には、さよりんの描いてる何枚ものたくさんの絵。
ベネツィアの風景画やら、人物画やら...
さよりんは、ちっちゃい頃から、わたしの絵のお師匠さんでもある。
☆
「さっきの橋の上の、イタリアのイケメンさんたちは?」
って、わたしは、さよりんに聞いてみた。
「え?...ああ、ちょっと、まあ、仕事関係やな、あはは」
って笑ってる、さよりん。
「仕事関係?...旅行の?」
「まあな...」
「でも、さすが、さよりんやなあ。あんなイタリアのイケメンさんたちと言い合えるやなんて」
「そうか...あはははは」
「わたしも、あの時、同じ日本人として、橋の上のさよりんのこと、めっちゃ面白いなあって思って見てたもん!」
「面白いと思ってたんかいっ!」
「いや、すごいな~って思って」
「あはは」
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