比較から分かったClaude2の困ったクセ

 ここからは、『Chat GPT』、『Google Bard』と比較する中で見えてきた『Claude2』の「困ったクセ」を8つご紹介していきたいと思います。


【困ったクセ1:1回の生成量に上限がある】

「困ったクセ」というより、「『Claude 2』ならではの厄介なポイント」というべきかもしれませんが、実は「『Claude 2』は1回の生成可能量に上限がある」生成AIなんです!


 確かに、「チャーリイ」こと『Chat GPT』には「アクセス過多になると[アクセス数が多過ぎます]みたいなエラーメッセージが出て使えなくなる」ことがありますが、それも「1時間程度時間を空ければ」再度使えるようになります。


 しかし、『Claude2』は、一旦生成量の上限に達すると、再度使用できるまで「約4時間」もの時間を空けなければならないんです‼︎


 おそらく「有料プランに加入すれ」ば、「無制限で使える」のかもしれません。

 そうは言っても「無料プランで4時間の使用制限」は「長過ぎる」感がありますよね。


 仮に『Chat GPT』の場合であれば、「機嫌を直してもらえるまで違う作業でもしてるか……」となりますが、『Claude2』の場合はそうはならないでしょう(苦笑)


 ましてや、「アクセス過多などで制限のかからない」『Google Bard』と比較してしまうと、「何をかいわんや」なのは疑う余地もありません。


 やはり、ジェネリックサービスには手放しで喜べない一面があるのかもしれません。


【困ったクセ2:お題文リピートで文字数稼ぎをする】

 初期の『Chat GPT』で「何度か喰らわされた」記憶はあるので、ある意味「慣れっこ」ではあるのですが、困ったことに『Claude2』は「平気でお題文をそのまま引用してきて文字数稼ぎをして」きます。


 実際今回の連載を立ち上げるために、「次の文章の内容を元に想定される続きの内容を500字で生成せよ」という呪文プロンプトと共にお題文を投げ込んだところ、「お題文をそのまま返して、実際の新規生成分が1文何十字」なんてことが幾度かありました……(苦笑)


 ちなみに、あとで「英語しか不可時代のバーディー用の英語原稿」を投下してみたところ、「オウム返しボケのない生成ができた」ことからすると、おそらく「日本語対応初期のバーディー以上に日本語は不得手」だったのかもしれません(苦笑)

(そうは言っても、「完全に日本語として意味の通らない文章を量産する」バーディーよりは日本語への適応能力は高かったようです(爆))


 とは言え、「オウム返しパートで字数を稼がれ」ては、呪文を組んだ意味がないので、こうしたところも徐々に躾けていかなければならないなと思っています。


【困ったクセ3:話の終わらせ方が下手過ぎる】

 おそらくこれも「かわいいうち」にはなるのでしょうが、実は『Claude2』、「話の落とし方が下手」なんです(笑)


 実際の生成結果を公開する段になったらお見せできると思いますが、『Claude2』の生成は、「お題文を延々引いてきた」挙げ句、「ざっくりとしたまとめ」みたいな文章をくっ付けて「終わり」にするんです(苦笑)


 確かにチャーリイやバーディーも「時に手を抜く」ことはありますが、彼らは「少なからずぐっちゃぐちゃ」であっても「できる限り『始め・中・終わり』の3段構成」になるようにはしてくれます。


 ところが、『Claude2』はどうしたことか「始め・終わり」などという「ザツな2段構成」を平気でかますわけです。


 もちろん「2段構成」であっても、「中身がそれなりにあれば」文句はありません。

しかし、「余りにもザツ」では「どうにもできない」ので、「かえって迷惑」なだけです。


 やはり、「生成AIに出させた文章」は「一度きちんと目を通しておく」べきでしょう。


【困ったクセ4:生成結果の文字数不足】

 困ったクセ2で紹介したように、「お題文をオウム返しにする」ことで、「さも生成字数がある」ように見せてくる悪癖のある『Claude2』。

 その結果、何が起こるかというと、生成結果に対する「圧倒的な字数不足」という困った事態に陥ります(苦笑)


 確かに生成AIというものは、「指定された文字数通りの生成ができないもの」であります。

 しかし、チャーリイこと『Chat GPT』は、「調子が良ければ指定字数以上」出してくれますし、バーディーこと『Google Bard』は、「生成拒否という暴挙にさえ走らな」ければ、「指定字数の3倍くらいある充分過ぎる生成結果を返して」くれます。


 それなのに、『Claude2』は「日本語は内容をオウム返せば文字数を稼げる」と思っているようです(苦笑)


 ユーザーが欲しいのは「呪文と共に投げた内容に対する『Claude2』の解釈」でしょう。

 ところが、肝心の「『Claude2』の解釈」が「微々たる量しか出ていない」では、「期待ハズレも甚だしい」と言えます。


 やはり、生成AIに作らせた文章は「意図した生成結果が出ているか」を確認しておくべきでしょう。


【困ったクセ5:「人物の入れ替わり」などで誤った文章が出る】

 これは「リアルに厄介」です(苦笑)

 実は、生成AIによる文章作成は、「次に来る内容をアルゴリズム的に予測する」ことで行われています。

 要するに「生成AIは自分で考えているのではなく、統計学的確率論に基づいて単語や助詞などを組み合わせて文を組み立てている」というわけです。


 つまり、何が言いたいかというと「生成AIは必ずしも文章を出せない」わけです。


 私も3機の生成AIを触る中でイヤというほど体験しましたが、彼らは「人物をすり替える」などありとあらゆるボケをかまして、「こちらの意図しない内容の文章を生み出して」きます(苦笑)


 まだ「人物がすり替わった」程度なら「かわいいもの」ですが、「意図しない内容になった結果、明らかにコンプラNG」な展開になっていて「ツッコミが追いつかない」ということもザラにあります(汗)


 とりあえず、「生成AIが内容的に間違った文章を堂々と出した」場合は、「容赦なくツッコミを入れて」躾けていきましょう!

 

【困ったクセ6:謎の不要空行が出る】

 これも「地味に厄介」と言える「困ったクセ」です。

というのも、「不要空行がある」とそれだけで「文量が増えて」しまい、「生成結果の全体把握に時間が取られる」からです。


 この「不要空行乱造攻撃」は、『Google Bard』で度々喰らわされ、「不要空行爆弾」と称して散々ボヤきましたが、『Claude2』も「同じ手を喰らわせてくる仕様」でした(苦笑)


 さすがに「生成AIサービスのパイオニア」である『Chat GPT』は「不要空行は出さない」ので、やはり「ジェネリックサービスが故の使い勝手の悪さ」なのかもしれません。


 そうは言っても、「最大3ドラフトも出る」『Google Bard』とは異なり、『Claude2』は「絶対に1ドラフトしか出ない」ので、多少「不要空行爆弾が爆発した」ところで「実害は少ない」と言えるでしょう。


 とは言え、「何かしら生成結果を出した」時には、「いらない空行が出過ぎていないか」を確認する癖も付けておきましょう。


【困ったクセ7:謎人物がすぐ出る】

 これは「生成AIあるある」と言って差し支えないくらい「どのサービスでも起こり」ます(苦笑)


 例えば、「登場人物は『タロウ』と『ジロウ』だ」と明示しているのに、なぜか突然、3人目の登場人物「ジェーン」が出てきてしまったりするんです……。


 特に「全く洋物要素のない話」で「いきなり『横文字の名前』が出てしまう」と、それだけで「違和感ありあり」になってしまうので厄介です。


 ちなみに『Google Bard』でこのパターンをかまされた時は、「本当に唐突に謎の人物がポンと出る」ので、『ちびまる子ちゃん』の主題歌の歌詞を引用して、「『お鍋の中から出てくるインチキおじさん』的な人物を出すんじゃないよ!」とツッコむことが多々ありました。


 まだ「インチキおじさんが出た」としても「体制に影響がな」ければ、「出たことだけをツッコんで終わり」にできるのですが、「インチキおじさんが出た結果、こちらの意図しない内容になっていってしまった」場合は、「インチキおじさんが出てきて以降を全てツッコんでいかなければならなくなる」ので、かかる労力が全く変わってきます。


 やはり「生成AIに出させた文章のノーチェック」はしないに限るでしょう。


【困ったクセ7:「人間社会不勉強」なところがある】

 これも「生成結果の内容の狂い」に直結するので、「見逃せない上に地味に厄介」と言えます。


 時に創作の中においては、「人外の種族が人型諸種族に非人道的な悪辣な所業」を行ったことに対して、


「この人でなし!」

「だって俺たちは『人』じゃないからね‼︎」


みたいなやり取りが交わされることがありますが、まさに生成AIも「人じゃないからね!」という行為を「堂々とさせる」ことがあるんです。


 ちなみに、生成AIのやらかすこととしては「人間は1日3回以上食事を取るものである」という「かわいいけど間違っている思い込み」から「主要登場人物を何の意味もない上にあっさりと殺してくる」という「人間倫理をガン無視したレベル」まで差はあります(苦笑)


 とは言え、総じて言えば、「人間社会に対して不勉強である」ということにはなるのですが、やはり「架空の人間」であっても「本来正義の味方であるはずの主人公やその仲間たちが堂々と犯罪行為に及んでいる現場を見せられる」のは気持ちの良いものではありません(苦笑)


 とりあえず「生成AIが人間社会を理解し損ねていると思しき文章を出してきた」場合も、「容赦なくツッコミを入れた」上で「きっちりと躾け」ていきましょう。

 

【困ったクセ8:なぜか「外国語を1語だけ混ぜて」生成することがある】

 これも「細かい話」にはなりますが、なぜか『Claude2』は「外国語を1語だけ混ぜて」生成することがあるんです(苦笑)

 確かに『Chat GPT』や『Google Bard』も「こちらの意図に反して外国語で返してくる」場合がありますが、これらでそのような事態に陥る理由としては、「こちらが言語指定を忘れた」などが考えられます。


 しかし、『Claude2』は「何の脈絡もなく」全く突然に「外国語を1語だけ混ぜて」生成してくるんです(苦笑)


 ちなみに私が遭遇した言語は「英語」と「韓国語」でした。


 一応、「英語」は「第一外国語として中学校から学んできた」ので、「よっぽど難しい単語でなければ」ポンと1語だけ出されても意味を察せられます。

 しかし、「韓国語」は「ハングルの『ハ』の字も知らないレベルのミリ知ら」なので、ポンと1語出されても、「お前何言うとんねん、日本語で言うて⁉︎」と対応できなくなって途方にくれてしまいます。


 とは言え、今私の手元には『Deep L』様という心強い味方がいます(笑)


 要するに、生成AIに「自分が読み書きできない言語を出された」場合に備えて、何らかの「翻訳アプリやサービス」も手元に用意しておくのがおすすめです。

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