井の頭池にて –業火・水の底–

kankisis

プロローグ

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あなたは今日、怪しげな手紙を受け取った。手紙は少しばかり濡れている。差出人は不明。

手紙を開けると、「井の頭公園に来てくれ。池のほとりで私の話を聞いてくれたら、君に宝物をあげよう」とだけ書いてある。

不審な手紙だ。破り捨ててしまおう。

あなたはそう思ったが、なにか引きつけられるものを手紙から感じたのも事実だった。

たまたま休日だった事もあり、あなたは胸騒ぎと共に都立井の頭恩賜公園へと向かった。


――指定された場所に着く。手紙には差出人の特徴が書いていなかったため、誰に話しかければいいのか分からない。

あなたは周囲を見渡し、やはりいたずらだったのかと後悔して帰ろうとした。

するとその時、携帯電話に着信があった。知らない番号。思わずあなたは電話に出てしまった。

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