第18話 しょうもない親分と手下ども

会ったこともない実に少なからぬ連中が「プータロー」と罵っては蔑み、おもしろがる始末。現実の世は斯く全くオカルトじみている。とにかく、一円にもならない事に長年月と大金を使う親分何某が居て(件の霊視女2人を含む数名の手下どもを、彼は私への生活妨害に掛かり切りとし、その生活費を工面していた。まともな仕事にも就かず、女を与えられて、ただ遊び暮らせればいいとするこの手下どもも沙汰の限りだが、この親分某こそ、正しく偏執狂以外の何者でもない気違い沙汰というもので、従って私は堪ったものではなかった)、俺の意向に従わねば生活すらさせぬと云っている訳だが、全体それは格差のなれの果て、その弊害とも言うべき現象で、猫がネズミを弄ぶような、一面に於いてそういう馬鹿げた世になってしまっているのだ。例えば1パーセントのイルミナティと99パーセントの庶民、勝ち組と負け組、官と民、あるいは正社員と非正規社員など、その格差はそれぞれのレベルで進行するばかりである。建前は知らず、各々の間に於ける差別と横暴、且つ偏見は目を覆うほどになっている(俗に云うパワハラ化、体育化している)。その写し絵とも云うべき子供たちの世界ではいじめが、また新カースト制などというものさえもあるようだ。それで云うなら私はシュドラーで且つネズミだ。私は斯くも悲惨である。

「得たり賢し」とばかりこのような事どもとわが経緯を一気に一葉に述べようと思ったがしかし止めた。「その手の女と間違わないで!」と憤慨しておきながらその実身を売る決心を図っていた一葉の辛さと、更にはそれを言挙げのごとく私に明かしてみせた一葉の真摯さを思えばそんな事が出来ようか?

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