side 霧隠雨音

 side 霧隠雨音きりがくれあまね


 私の名前は霧隠雨音きりがくれあまね

 『異滅機関』に所属している。


 異滅機関は簡潔に言えば異変が起こった場所を消滅させることが目的の機関だ。

 異変とは突如として現れ、世界に害を仇なすもの達を生む、極めて危険な現象のことを指す。


 今は上層部から伝達された任務に仲間たちと赴いているところだ。

 任務内容はX県K市に発生した『異山』の発生原因の確認、または消滅させろ、とのことだ。


 異山とは異変が生じた山のことを言う。海ならば異海、空だと異空と呼ばれている。


 軽く説明を終えたところで、足を止めずに仲間たちに任務の再確認をする。


「皆さん、任務内容は把握出来てますか?」

「X県K市に発生した異界の発生原因の確認、または消滅させろ、だろ?最近、任務に行けてなかったからワクワクするぜ。お前もそうだろ?」

「貴方と一緒にしないでください。」


 私と並進している男、荒城克嘉あらぎかつよしがすぐに応える。彼もまた異滅機関のひとりだ。頭のネジがどこかぶっ飛んでいるイカれた人と認識している。

 後ろにいる他の仲間たちも互いに任務内容を確認し合っている。


「よろしい。もうすぐ目的地に着きます。準備を」


 私の言葉に反応し、それぞれ自分の武器や荷物、身体に異常が無いかを確認する。

 自分も愛刀である『乱桜みだれざくら』を腰に差してある鞘から引き抜き、刃こぼれ等が無いか確認する。身体も異常無しで、荷物も大丈夫だ。


 準備の確認を終えて数十分程走ると目的地が見えてくる。

 見えてきた目的地である異山は──大きかった。富士山よりも1.5倍程だろうか?そう思うほどに大きかった。


 だがそれと同時に私は、いや、ここにいる全員の背筋が凍った。異山の大きさに圧巻されているからでは無い。異山の頂上からここまで漂ってくる濃密な『異力』…云わば、魔力のようなものにだ。

 戦慄した。冷や汗をかき、私は、仲間たちは思った。…私達は今回の任務で死ぬのかもしれない、と。




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 えちょまです。

 雨音達がいるのは空星がいる山と一緒です。

 雨音に関しては2話位先から詳しく話します。


 おい待て、お前、前話で次回から物語進むっつったよな?


 知りません。

 あと更新ペースは2日に1回か3日に1回かにします。

 それじゃ


 逃げるなァ!

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