第245話:ユイナおねえちゃんと母さんの姉妹談義



 ユイナおねえちゃんと過ごす午後。


 まったり。


 学校の話を、いっぱい聞かれたから、いっぱい話した。


「んん、じゃあ、その先輩たちの誰かと付き合ったりとか、しないの?」


「まさか」


「あ、三人とも? ロリ先生も入れて、四人、ハーレムかよっ!?」


「ちゃうわっ!」


 んもぉ。


 なんて。


 やってたら、母さんの帰宅時間も、近付いて。


「晩御飯、作るね」


「いや、もう、家事まで出来て、ほんと、いいお嫁さんになれそう」


「なりません」


 寒いから、ちょっと温まれるように、と。


 ピリ辛の、回鍋肉ホイコーロー


 お野菜たっぷり、お肉たっぷり。


 ちょちょいと、豆板醤トーバンジャンを入れて、あったかに。


 ユイナおねえちゃんは。


 手伝い、なし。


 下手に手伝われると、邪魔になるだけの説もあるので。


 おとなしく待っててもらう。


 ちょうど。


 お料理が完成した頃に。


「ただいまー。ユイナちゃん、いらっしゃい、遠いとこ、お疲れ様~」


 母さん、帰宅。


 三人で、お夕食。


沙綾さあや姉さん、明日朝、出かける前に真綾まあやと学校の門の前でちゅーショット撮って欲しい」


「ちゅーショット??」


 おねえちゃん……。


 母さんも、目が点になってるじゃない。


「ツーショット、記念写真だよ」


「あぁ、突然、何言い出すのかと……ツーショット、ね」


「そうとも言う!」


 そうとしか言いません。


 と、言うか、本気でチューしてるところ、撮りたがってるのかと。


「それにしても、また急に来たわね」

「真綾の女子高生姿をこの目で直接見てみたくてねー。それに、研究がひと段落して特許も取れたからちょっと時間取れるようになったのだ」


 母さんと、おねえちゃんの、姉妹の、会話。


 しかし、特許って。


「特許って」


 あ。母さんも同じ事、思ったみたい。


「野菜の新しい栽培方法。研究室の子たちと合同でだけどね。早速、大手の農場さんからオファーあって使用料が入るようになるのだー」


「へぇ」


 多分、内容を詳しく聞いても、よくわかんない、とおっても専門的な、話なんだろうな。


 さすが、大学院生。


「じゃあ、さすがに来年はもう卒業するのね」

「うん、そのつもり。なんだけど……」


 おねえちゃんが、大学を卒業したら。


「実家に帰るのはいいとして、お父さんに『旦那も連れて帰ってこい』って言われてたわよね?」


「そう、そっちのが、研究より難しかったりするんだよねぇ、これがまた」


 ほほぅ。


 農家の仕事はひとりじゃ大変だから、人手は多い方が、ってことよね。


「学校の人とか、結構、いっぱい居そうだけど」

「まぁ、居なくはないし、色々と物色はしてみてるんだけどねぇ……」


 おぅっす……微妙に生々しい話になってきた?


「性格とか、趣味の相性の問題?」


「あー、うん。それもあるけど、どの子もアッチの相性が微妙でさぁ」


 アッチ?


「あっち、って?」


 あら、母さんも?


 あっち? そっち? こっち? どっち?


「アッチはアッチ、アッチ方面だよ」


「あっち方面、って、どっち方面?」


 母さんが、代表質問。


 したら。


「カラダだよ、身体の相性」


 なっ!?


 ぼっ!


 ぼっ!


 母さんと、あたし。


 瞬間、湯沸かし器状態で、顔真っ赤。


「なっ、なっ、なっ! なに言い出すのよ、いきなり!」


 母さん、吹いた。


「いや、姉さんが訊いて来たんじゃない。でも、すんごく大事よ、アッチの相性」


「ゆゆゆ、ユイナちゃん、未成年の子供が居るんだから、そういうのは、ちょっと……」


 はい。


 あたしは、未成年でございます、よ。




――――――――――――――――

<作者いいわけ>


R-15タグ、付けてるから、いいのだっ!(力説)


まあやも15……って、あれ? もう16になってる?

あぁああああ設定では、三月十日。ちょうど誕生日付近じゃまいかああああああああ(素ボケ)




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