第200話:山田くんの女装アレンジ
山田くんを山田くん宅の、お着換えルームな書斎へ。
「そんじゃ先ずは上、脱いでちょうだい」
「あいよ」
さっさと、上半身、裸。
「前、ならえー」
「あいよ」
森本くんと同じ要領で、ブラと中身装着。
しつつ。
レイちゃんに洋服選定を、頼んでみたんだけど。
「うーんどっちがいいかなぁ……」
花柄ピンクのワンピースと、デニムのブラウスにベージュのロングスカート。
ワンピースも、スカートはロング。
どちらかと言えば、可愛い系のお洋服。
あたしが着ても全然オッケーな感じ。
母さんが着てるところも見てみたい気もするなぁ。
帰ったら母さんを着せ替え人形にしてみようかしら?
それはさておき。
「インパクトなら花柄ワンピかなぁ、やっぱり」
と、あたしは思うんだけど。
レイちゃん曰く。
「似合う似合わないなら、デニムの方がいい気もするけどねー。でも、やっぱりインパクトならワンピかなー」
「山田くんはどっちがいい?」
「うーーーーーーん」
まぁ、そりゃ、悩みどころだよね。
あたしも、レイちゃんが両手に持った服を見ながら、少し考えて、みる。
そして。
「おい、どっちでもいいから早く着せてくれ寒くはないが恥ずいぞ、これ」
あぁ、上半身ハダカにブラのみでしたね山田くん。
あ。
ひらめいた。
「よしっ、んじゃ、こうしよう」
レイちゃんから、ピンクのワンピを受け取る。
「え? こっち!?」
似合う似合わないで言えば、こっちのワンピ
「これ、被せて、よいしょ」
ピンクワンピを山田くんの頭から、すっぽり。
ちなみに、このワンピは、ノースリーブ。袖なし、肩出し。
「うぉ、これって頭から被るのか……」
「はい、ばんざーい」
ばんざーい。
手を通して、スカートを足元まで降ろして。
「山田くん、スカートの中でジーンズ脱いで。レイちゃん、そっちのブラウスも頂戴」
「え? ブラウスも?」
「うん」
ささっと。
レイちゃんからブラウスを受け取って、ジーンズを脱いだ山田くんの後ろから。
外したベルトで腰というか、お腹あたりで、ぎゅっと。
「ぐぉおお!?」
うめく山田くん。
「我慢なさい。女の子のオシャレは我慢半分」
「うぅ、ひでぇ」
「はい、左手横に伸ばしてー」
「お、おぅ」
次に、ブラウスの袖を通して。
「はい、右手も袖通してー」
「お、おぅ」
いいなり、山田くん。
「あ? え? ワンピの上から、ブラウス??」
驚きの、レイちゃん。
「スカートもちょうだい」
「あ、はいはい」
スカートは足から履かせて、ワンピースの上に重ねて。
腰の部分を少し折り返して。
「スカートの丈をちょっと縮めて、と」
「あ、なんか、可愛い?」
疑問形ながら、レイちゃんも、あたしのコーデの意図に気付いてくれたみたい。
そう。
ロングのワンピのスカートの裾が、その上のスカートの裾から、少しだけ、見えるように、長さ調節。
ノースリーブのワンピースを、キャミソールに見立てて。
そこに、デニムのブラウスを、裾出しで。
お腹、腰の部分のボタンだけを留めて
胸元は、ワンピースの花柄ピンク。
スカートが足元まであるので、足の方は普通のソックスで大丈夫かな。
「ウィッグはお化粧の後のがいいけど、とりあえずお試しで先にウィッグも付けちゃいましょう」
と、ウィッグも装着。
太めの眉も、ウィッグの前髪で隠してしまえば目立たないだろうし。
「よっし、と。ミツキさん呼んでくるから、レイちゃんは髪、梳かしてあげてて」
「あ、はーい、りょぉかーい」
てきぱき。
分担して。
あたしは、ミツキさんを呼びに、リビングへ。
ミツキさんも、驚く、かな?
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