第161話:ふんどしショーツ
「先輩方、こんなのご存知ですか?」
例の、メンズランジェリーのURLをグループメッセージで送ってみる。
しばし、後。
『なんじゃこりゃ』
『ほぅ、こういうのもあるんだね』
『何気に
「男装用にどうです?」
『ふむ』
『んー、これなら普通に女性用のショーツで良くない?』
『それに、めっちゃ高いじゃないですの』
あ。
三枚千円に比べると。
確かに、高いか……。
『それより、なんかおススメにえげつないのが出て来たんだけど』
金髪子先輩から、URLが送られてくる。
同じメーカーのサイト内みたいだけど……。
タップしてみる。
ん?
レーシーでシースルーな、ブラとショーツ、それにキャミの三点セット?
なんだけど。
ん? ん? んんん?
よぉく見てみると。
ブラのカップの真ん中に意味不明な、穴が空いてる?
ショーツのクロッチ部分にも、穴?
男性用?
さらに構造をよぉく、見てみると。
クロッチの部分が、二股になって、間に布が無い感じ?
『うわ、これ、えげつないと言うか、エグいわね』
『これはさすがにオトナの中のオトナしか着れませんわよ』
おさげ子先輩も、ぱっつん子先輩も、内容を理解したっぽい。
『あんたたち、こんなの見ちゃだめでしょこれはR18よR18』
年齢的には、エリ先生の範疇かもしれないけど。
『先生はもっとダメでしょ、これ』
『犯罪だー犯罪だー』
『ええ、似合わないにも程がありますわよ』
ちょっと、想像してみる。
この、叡知なランジェリーを装着した、エリ先生。
…………。
うん。
「犯罪ですね確実に」
『なんだとーまぁ着ないけどねこんなのてか着る意味も場所も無さそう』
自分で言ってて辛くないですかね、先生……。
『で、まひたさん、買うの、これ?』
え?
『いいかも』
『まひたちゃんに似合いそう!』
『まひたーっ!』
あぁ!?
「いいかげんにしてもらえますか?」
なぜか引っ張る、
うぅ。
誤タップ、恐るべし……。
それもあるけど。
「買いませんよ着ませんよさすがにこんなの」
値段的にも、えげつないし。
エリ先生じゃないけど、着る意味も場所も、無い、無い。
『まー、そうだよねー』
『うむ背伸びしちゃいけないね』
『見てみたい気もしなくはありませんが(笑い)』
ぱっつん子せんぱぁい!?
『そうそう高校生らしくもっと可愛らしいのでおねよろ』
先生も先生で。
生徒に何を要求されます、やら。
『この<ふんどし>タイプのブリーフって、なんか普通に女の子用のショーツみたいでカワイくない?』
今度はおさげ子先輩からURL。
あたしも気になってた、ふんどしタイプ。
『柄がケバイのしかなさそうですわね』
『うーん、もっとシンプルな柄だったらいいのになー』
『女子用の<ふんどし>もあるみたいよ』
金髪子先輩からのURL。
「めっちゃ<ふんどし>ですね」
『一反木綿?』
たしかに、そんな感じ。
色は派手だけど。
あ、白と言うか、淡いグレーもあるわね。
締め付けがなく、リラックス効果があります、と。
ふむふむ。
『てか、何この値段……』
あ。
うわ。
ほんとだ。
さすが有名メーカー品。
ただの布切れでは、なさそう?
うーん。
一枚、ぽちってみるか……な?
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