第150話:真綾の下着講座~夜用ナイトブラ
拡大版の八時間目。
講師を務めさせていただいております、園田
意外と。
喋り出したら、とんとん、とん、と。
軽快に話せてる、かも。
そのお話の内容が。
女性用の、下着。
ブラジャー。
ナイトブラ。
夜用の、就寝時に着ける、ブラジャー。
似たようなブラジャーで、スポーツ用のスポブラも、あるけど。
それとは、ちょっと違うんだよー、って。
「スポブラは、その名の通り、スポーツで身体を激しく動かすことを想定して、揺れを最小限に抑え込むようになっているので、わりと窮屈めに作られています」
実際に、自分が使っているスポブラを手に、説明。
「なので、寝ている時には、締め付けが強くて、苦しくなるようです」
それから、ナイトブラに持ち替えて。
「ナイトブラは、その締め付けを最小限にして、寝返りなんかの軽い動きをゆるやかに抑えるようになっているそうです」
話しながら、教室を見渡していると。
もともと、興味があって参加してくれているひと達なので。
真剣に、聞いてくれているのが、わかる。
感心した風に『へぇ』って、少し驚いたような表情で、
「実際、着け比べてみた感じだと、まさにその通りで、スポブラだと結構、キツかったですね。
そう、普通のブラジャーだと。
「
どっ。
と、起きる、笑い。
「そうなんですよ。わたしの場合、
さらに、わはは、と。
「スポブラも知らなかった時は、普通のブラで柔道の時間にズレて外れそうになって大変でした」
少し、笑いも取ったところで。
「そういった訳で、下着も、状況に応じて使い分けた方がいいみたいですね」
と、シメに入る。
「って、もちろん、
一応、
「母から聞いたり、ネットで調べたりして得た知識がほとんどです」
ここは、きっちりと説明しておきたいところ。
「有名な下着メーカーさんのウェブサイトで解説されているので、いくつかのメーカーさんのサイトを見比べて確認しました。ひとつのところで書かれていることが、本当かどうか、他のところでも確認する感じですね」
他にも。
「個人のブログなんかでも解説されてる方がいらっしゃるようなので、そういうのも含めて、見てみるのもいいかもしれません」
はふ。
「はい。こんな感じで……今日のお話は、以上になります。どうも、ありがとうございました」
ぱちぱち、ぱちぱち。
温かい、拍手が、届く。
後ろの方の席で見守ってくれている先輩たちも、懸命に拍手してくれてる。
はうぅ。
冷や汗ものでは、あったけど。
なんとか、やり遂げることが、できた。
かな?
「はぁい、園田さん、お疲れ様、ありがとうねー」
エリ先生が、壇上に現れて、あたしの横に並んで。
「さて、じゃあ、ここからは質問コーナー、ね。園田さんに質問、あるひと、居るかしら?」
当初の予定通り、とは、言え。
何が来るやら?
と、戦々恐々ながら。
「はいはーい」
「はいはい」
と。
うわぁ、皆さん、前のめりでいらっしゃる……。
「はい、じゃあ、そこの貴女」
先生が、最前列の端の方に居た女子生徒を、指名。
そのひとが、立ち上がって。
「はい。園田さん、って、
……。
ちょっとマテ。
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