第13話_衛生上の観点

特訓終了後、二人は疲れ果てて森の柔らかな地面に寝転がった。

上空には広がる青空と、時折通り過ぎる白い雲が見える。彼らの顔には満足感と疲労の色が混じり合っていた。


「あー喉乾いたなー」

と村田が言いながら、疲れた手で喉をなでた。

彼の声は乾いており、疲れ切った様子が伺えた。


その隣で、ライトは何か面白いことを思いついたかのようににっこりと笑みを浮かべた。

「水ならほら、ここに」

と言いながら、彼は手の平を差し出し、そこからさらさらと清らかな水を生み出した。


しかし村田は少し眉をひそめ、

「..なんかやだ、人体に有害そうなもの入ってそう」

と半分冗談まじりに言った。彼の目は疑念と好奇心が混じり合っていた。


「なんでさ!?ただの水だよ!家の料理でも使ってるんだからね!」

とライトは少し拗ねたように反論した。

彼の声には、自分の魔法に対する誇りと、ちょっとした不満が感じられた。


「えっまじで..」

と村田は半信半疑の表情を浮かべながらも、ライトの提供する水に興味を示した。


「いいから!飲んでみて」

とライトは強引に村田に水を飲ませた。

彼は友人の健康を心配しながらも、自分の魔法によって作り出した水を信じていた。


村田は渋々水を一口含むと、

「..軟水か、おいしい」

と少し驚いた様子で呟いた。

彼の口元にはかすかな笑みが浮かび、村田の中にあった疑念はすっかり払拭された。

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