junction



 物心ついた頃には、君が隣にいた。


 見つけた目標。人生設計。

 なにもかもが、ずっと君と一緒にいることを前提としている。



 自分自身がわからなくなった時でさえ、変わらずに君はそばにいてくれた。


 このあたたかさをずっと守りたい、そう思ったから、自分が何をするべきか本気で考えることができたんだよ。




 うっすらと積もった雪は、十時過ぎにはもう溶けていた。

 今シーズン最後の雪かもしれない。



 正直言うと、離れたくない。

 春にならなければいいのに。

 このまま君を連れてどこかへ行けたらいいのに。

 だけどそれではハッピーエンドにならない。


 ふたりで決めた覚悟はひとつだけ。



 目標を達成するための六年間が始まろうとしている。




────たったひとつの希望


 2024.03.02.

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る