失踪したい。
Unknown
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深夜3時を過ぎた。明らかに熱がある気がするんだけどアパートに体温計がないので何度かわからん。
最近とても失踪したい気持ちが強い。スマホを置いて家を出て行方不明になりたい。行く当てなんてどこにも無いけど、とりあえず遠くに行きたい。放浪して消えたい。
行方不明になりたい。スマホ置いて遠くに消えたい。どこでもいいわ。群馬から出たい。
なんか家にいるより外にいた方が楽な気がする。外に出るのずっと大嫌いだったのに。なんかベッドの上でぼーっとしてると頭がおかしくなりそうになる。
ベッドの上でずっとぼーっとしてると、どっか行きてえなあって思う。でもどこにも行かない。行く予定だったライブも行く気を無くした。今の精神状態で東京なんか行けない。
俺にはもう何もない。仕事もしてないし友達も彼女もいない。金もない。
どっかに所属してたり愛されたりしてる人は失踪したらまずいと思うが、俺みたいに何も持ってない無職が消えたところで誰も困らない。
寝ようと目を閉じたが熱の不快感で眠れない。顔が熱い。
なんか脳が熱くなったり痺れたりする時があるんだが、もしかして脳が出血したり詰まったりしてるのか? 個人的には脳の病気が1番怖い。
急性膵炎とかの内臓の病気には今まで何度もなったけど、内臓の病気はクソ痛いだけだからマシだ。
だが脳の病気は気が狂う恐れがあるのが怖い。
俺は失明するよりも脳が狂う方が遥かに怖い。失明したって別に精神は狂わないから。ずっと真っ暗でも音楽は聴けるし。
でも脳が狂うと本当に何も出来なくなるし、気が狂って事件を起こしたりする可能性もある。
実際、酒の離脱症状で気が狂って幻聴や幻覚や被害妄想が極限に達した時は、近所の家から盗聴器が仕掛けられてると思い込んだし、スマホの検索履歴が全ての人に見られてると思い込んだし、挙げ句の果てには警察に捕まってしまうと確信して2階から飛び降りて自殺未遂した。
警察に捕まる前に死んでおこうと思って。
何年か前の話だけどマジで俺は気が狂っていた。
壁を見ると俺が書くべき文章が幻覚として見えた。
気が狂って大泣きした。
母親の顔が妹や父の顔に見えたりして怖かった。
酒の離脱症状は本当に辛い。
自分を殺すことに躊躇が無くなる。
妄想と現実の区別がつかないんだ。おれは。
もうかなりやばいところまできてる。
俺は過去、擬似的に統合失調症のような症状を体験して、統合失調症ってまじで辛いんだなと実感した。
この世の地獄みたいな気持ち。
俺の一挙手一投足に対して悪口が聞こえてきて、発狂する。包丁を取り出して近所の家の人のところに行きたくなる。
高校で野球部だった頃の同級生だの先輩だの女の声が外からしてきた。俺はそれを現実だと思い込んでいた。
Wi-Fiのルーターに盗聴器があるって信じ込んだ。思考が読まれていた。
なんか、脳って簡単に狂うんだなと思った。
統合失調症も躁鬱もめっちゃ辛いから生きてるだけで偉いと思う。
個人的に部屋があったかいより寒い方が逆に寝られるからエアコンは消す。
風景に溶けて消えたい。
水道水を飲んでいる。
俺が失踪したい事と少し関連してるが、最近、首吊りは無いなと思っている。はたから見ると俺が首を吊ろうとしてる姿は惨めだと思う。実際、かなり惨めな気分になった。真っ暗の部屋で1人で死のうとしてる自分が滑稽というか。とにかく惨めだ。
だから死ぬとしたら首吊りは無いなと思うようになった。
でも万が一失敗した時の後遺症のリスクを考えるとやっぱり首吊りかなってなる。一生車椅子とか一生入院や介護になると死ぬ自由すら失われてしまう。
警察に逮捕される夢を最近よく見る。
実生活の中でも逮捕されたらどうしようという妄想が出てきて、苦しい。それも失踪願望に繋がっている。スマホ家に置いてどっか消えたい。特に現代はネットの誹謗中傷とかに厳しいから。スマホ持ってる時点で誰もが犯罪者になりうる。
通り魔に刺されるとか事故に遭うとかの偶発的な死に方ができたら、1番いい。外的要因で死ぬのが1番家族を悲しませなくて済むような気がする。
親を悲しませたくない気持ちが1番のストッパーになっていて俺は生きてる。
ぶっちゃけ親がいなかったらとっくに死んでたと思う。
姉や妹も割と悲しんでくれるとは思うけど、それぞれ旦那さんもいるし、まあ俺が死んでもいいと思う。
でも親の人生に影を落とすのはちょっとつらい。
話は変わるが、葬式ってあんま必要なくね? と子供の頃から内心思っていた。死者を送り出す儀式として重要なのは理解してるが、俺は葬式してほしいとは一切思わない。
そもそも俺は、おっさんになるまで生きてた場合もしかしたら無縁仏になるかもしれない。それでも全然いい。墓も無くていい。
◆
頭が超ぼんやりする。
愛し合うと子供ができるっていう動物界のシステムが気に食わない。この世の前提からして俺とは気が合わない。
その結果苦しみが生まれるわけじゃん。
生きるって苦しむってことだから。
楽しい事もなくはないが大半が苦しい事。
人間としての進化の果てには消滅があると思う。現に安楽死が広まりつつある。カナダ、オランダ、スイス。カナダでは精神の病気や障害の人も安楽死が認められるようになった。
俺はもう性別の無い暮らしがしたい。
ネット上で男女が言い争ってるのとか超くだらないと思ってる。
スタバでも行ってくだらない事をおしゃべりしよう。
俺は動物に向いてなかった。
性別があると煩わしい。諸悪の根源は性欲だと思う。
めちゃくちゃ幸せになったり、めちゃくちゃ愛されたりしたかった。
なかなか難しい。魚にでも生まれてたら幸せだったかもしれない。
孤独は頭がおかしくなるらしい。
発達障害のある俺は大人になり弱者になった。
弱者として生きてるのは割としんどい。
もう慣れたというか諦めてしまったが。
◆
鬱の症状で「意味もなく部屋の中をうろうろする」っていうのがあるらしい。
最近はならないけど、俺もそうなったことがある。
実家に住んでた時に家中をずっとうろうろしてた。特に意味もなく。ざわざわして心が落ち着かなくて苦しいんだよな。
「失踪したい」とか「遠くに行きたい」とか「行方不明になって消えたい」っていう願望が芽生えるのも鬱の症状である。
俺の人生、鬱に乗っ取られてしまった。
まだ子供で鬱じゃなかった時は生きてるだけで楽しかったけど、もうあの頃の感覚は思い出せない。
「楽しみたい」というか「安心したい」って気持ちの方が強い。
こうやって一人暮らししてるとやっぱり寂しくて不安になる。
誰かが俺のそばにいてくれたらそれだけで安心する。
誰かと同じ空間で一緒に寝られたら、心が安心する。
精神科にはもう2度と入院したくないけど、自分の周りに常に誰かいるから心は割と落ち着いていた。部屋で泣きまくる事もあったが。入院生活は貴重な人生経験にはなった。
だが健康であるに越した事は無い。
精神科から退院する瞬間ってめちゃくちゃ気持ちいい。フルマラソンを走り終えたみたいな感じ。開放感が半端ねえ。世界が輝いて見えた。
◆
タバコが全部終わってしまって退屈だ。タバコがないと口が寂しい。アイコスの良いところは火事の心配がないからベッドで寝ながら吸えるところだ。
睡眠薬を飲んですぐ寝られたら1番いいんだが、俺は何年もずっと睡眠薬を飲んでるから、効果を実感できなくなった。
寝られないっていうのは辛い。頭の中でずーっと1人で考え事をしてしまう。次第にどんどんネガティヴになる。
精神的な病の多くに睡眠障害が伴うの、なんとかしてくれ。
俺はもう高校時代から不眠症だ。あまりに学校に行きたくなくて、夜に眠れなくなった。
◆
もう朝になってしまった
どっか消えたい。
生きてるだけで苦しい。しんどい。
マイノリティとして生きる運命だったから仕方ないんだけど、努力じゃどうにも出来ないことが多すぎて苦しい。
酒で完全にラリった時に犯罪を犯したらと想像すると怖くなる。
苦しんだ自分へのご褒美みたいなものは用意されてないと思う。
発達障害者支援センターとか引きこもり支援とか精神科とか、正直あんま意味ないと思ってしまう。
薬飲んで生きやすくなるなら誰も自ら死んだりしない。
歴史に名を刻んだ人も自殺したりする。ロックスターとか。
俺も楽しい事は少しある。ただメンタルがゴミすぎて人生を総体的に俯瞰した時に辛さばかりが思い出される。
幸せな記憶ほど簡単に消えてしまったり色褪せてしまうのはなんでだろう。
辛かった事はフラッシュバックしたり夢に見たりするのに、幸せだった時の記憶はあっさり上書きされてしまう。
◆
昨日の深夜から一睡もしてないけど全く眠くならない。
食欲が全然ない。
手元にはスーパーのレバニラ炒めがあるから、それを白米と食べようと思ってますが、米をお椀に盛るのもめんどくせえ。
なんか夜とか朝はめっちゃ病んでるけど正午を過ぎたあたりからは少し気が楽になってくる。
酒と水以外に何も摂ってないから、一応何か固形物を食わないと。
レバニラを食べる。
レバー苦手な人多いけど俺はレバー大好き。
苦手な食べ物は茶碗蒸しと冷奴。
豆腐のうまさが全くわからない。
ガキの頃給食を残してはいけませんみたいな文化が俺の頃はまだあって、小2の時に豆腐の入ったスープを食えなかった俺は昼休みになっても無理矢理食わされた。だが、豆腐を食べると吐きそうになると先生に伝えて、なんとか事なきを得た。
俺は今27歳のおっさんだが、今の時代は小学校とかで全部給食を食わせる文化は流石にないだろ? あったら怖い。
去年のデータだと小中高生の不登校の割合が過去最高に高かったらしい。
ちなみに俺は学校なんて行きたくなきゃ行かなければいいと思うし、通信制高校とかもありだと思う。
俺は最終学歴が専門中退なんだが、高校時代は本当に辛かった。俺が泣いても無理矢理連れて行かれたりした。まあ親なりに俺の人生を考えて「中卒だと●●自身の人生が本当に辛くなる」みたいなことを言われて、腕を引っ張られて高校に無理矢理連れて行かれた。
でも本当に高校時代は苦しかった。
体育の時とか体育館の便所に隠れてた。
わしの高校の体育ってみんなで自由に球技をやるっていうのが大半だったから、友達のいない俺は誰とも何も出来ずに体育館の後方に座っているか、便所に籠るしかなかった。
今でもトラウマになってる。
男子校みたいなクラスだったんだ。
でも同級生の顔と名前はほとんど忘れた。思い出せない。
俺が不登校に本格的になったのは高二の頃。
当時ネットで親しくしてた同級生の女の子がいて、その子と結託して学校サボってみようかって話になってサボったのが不登校のきっかけだった。
一度サボると、糸がプツンって切れた感覚になって、もう本当に高校に行くのが辛かった。
高校の時点で鬱になってた。
専門学校も会社も俺にとっては地獄だった。
そんな昔のことはどうでもええんじゃ。
もうどうでもいい。病名とか障害の名前とか。
薬で治るわけねえから。
俺は一度双極性障害と診断されて躁鬱の薬も飲んでた時期あるけど結局誤診だった。医者も人間だから間違えることはある。
俺の姉が双極だから、もしかして俺もそうなのかなと思って診断を受け入れたが、結局ただの鬱だった。
俺の姉を見てると、躁鬱はきついぞ。本当に。
もう何年も会ってない気がするけど。
個人的にあんまり姉とは仲良くない。妹とはLINEするけど。
俺の姉も人格を躁鬱に乗っ取られてる感じはする。
俺は鬱とか発達障害に乗っ取られてる。
自分が今書いてる言葉も鬱の症状であって俺の言葉ではないかもしれないからな。
全ての精神疾患の人に言えるけど、病気になると多分自分の全てを病気に一旦乗っ取られるんですよ。
なんかバイアスが掛かるというか。自分は病気なんだっていうことがアイデンティティになってしまうというか。
そうなると“自分”っていう人間がどこにも存在しなくなってしまう。
でも病気とか障害を含めて俺は俺の事を俺だと思ってるから、別にいい。なんとも思ってないぜ
運命論って言うのか決定論って言うのか、学がない俺にはよくわかりませんけど、人間って生まれた瞬間に全てが運命付けられてると思ってます。才能、顔、病気、なにもかも。
センシティブな話になりますが、自分の妊娠した子供が健康に産まれて欲しいっていう気持ちは多分誰でも持ってます。
障害が発覚したら堕ろすか堕ろさないかっていう会話が夫婦の中で必ずあると思います。
でも世の中障害を持っていても歓迎されて産まれてくる赤ちゃんが沢山いるわけです。
俺が持ってる障害は目には見えない障害だから、両親は俺を健康な赤ちゃんだと喜んだと思うけど。
どうでもいい話ですが、俺は生まれた頃は体に障害がありました。足の小指と薬指がくっ付いていて、6本目の指も生えてました。
赤ちゃんの頃に手術で6本目のおまけみたいな指は切除しましたが。
奇形とかで形成外科に入院してる赤ちゃんは結構沢山います。病名は忘れたけど、口と鼻が繋がってる子とかが多いらしいです。結構有名な病気です。
話が終始散らかってるけど、俺が最後に言いたいのは、人間って生まれた瞬間から運命で色々大事なことが決定付けられてるから、あんまり気にすんなってことですね。
精神病だろうが障害者だろうが、あなたはあなたのままで自由に楽しく生きてほしい。
終焉
失踪したい。 Unknown @unknown_saigo
★で称える
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