第79話 炎凶鬼
学校が終わって、弁護士事務所に顔を出すと、炎凶鬼が、ソファーでコーヒーを飲んでいる
「 やぁー 」つられて、「 よぉー 」って言ってしまった。
「 ちょっと、人間みなおしたかなぁ、俺達暴れなくてもよくなった、次の破壊予定の資料持ってきた 」
「 はぁーーっ! 」
「 できたら、暴れなくても、解決できるように動いてほしい 」
「 突然、暴れる奴ってなんとかならないのか 」
「 無理、人間だっているでしょ、わけわかんない奴、鬼達は、もうブチ切れているから、何処で暴れだすかわかんない、断っておくけど、俺の一派じゃないから 」
鬼の襲撃、目標と目的その理由について報道した、番組視聴率、前代未聞の視聴率73%を記録
「 次の鬼の襲撃予定情報です 」またもブチマケやがった。
社会現象、人間が人間不信、人は生き物の敵で、鬼は生き物の味方、炎凶鬼の戦略に踊らされているのかも。
ときどき、狂ったように鬼が暴れて、鬼斬が動く、それを邪魔する輩まで出て来た。
黙って喰われというのか、殴りあって逮捕される人が出て来た。
世間は混迷に陥りだしているけど、17歳の俺には関係が無い、たとえ世知辛い高校生活であっても、精いっぱい楽しむのである。
もう 2:00 か、鬼との戦闘画像を研究していてすっかり遅くなってしまった、 キッチンで牛乳を飲む、お袋の部屋、電気がついている、公判が近いと話していた、コンコン
「 猟、まだ起きてたの 」
「 何か作ろうか 」
冷蔵庫のドアを開け、思案中、 5分程度で作れる料理は、得意である。
自炊17年の経験、今17歳、人生経験より熟練しているという自負がある。
お袋と軽く飯食ってベッドに。
鬼との闘いの資料研究は順調に進んでいる、超犯罪科には女性の鬼斬が10人所属している、その他フリーランスの鬼斬の女性が4人いる、服部さん含めて、うち9人については、お乳だけで顔が思い浮かぶ、あそこだけで名前と顔を思い浮かべる事ができるのは6人、スゲー研究成果自分で自分をほめてあげよう、もう少し分析したら次の資料を借りに行かなければならない。
鬼の戦闘解析はしばらくお預け、テスト週間が近づいてきたからだ、テンションは下がる一方、これが終われば夏休みである、それを希望にこれ以上テンションを下げないようにするしかない、それなりに夜更かしして勉強している。
日が変更になる頃、松村と本田がやってきた。
松村は半泣き状態、「 どうしたぁ 」宝物をおかずに頑張っていたら、妹がいきなりドアを開けた、破裂寸前の状態を観られた、一生の不覚、鍵をかけ忘れていたらしい、それで、妹にはより一層軽蔑され、母親にバレテ、宝物は父親に没収されてしまった。
合計8冊、俺のが2冊、本田のが3冊含まれている。
「 ゆるしてくれぇ 」 土下座。
黒マジック修正本、俺の次元からするとゴミ、鬼との戦闘映像を見せてあげる事ができたらと思った。
「 気にしなくてもいいよ、それよか和美ちゃん話してくれるようになったんだ 」
「 なるわけない、おかんが呼んで来いっていったから来ただけだ 」
「 はぁーーっ 」 どんより。
松村が中3のとき、妹の使用済みパンティ、洗濯前を8枚もため込んでいたのがばれたわけだ、本田は松村の事をバカだと罵倒した、本田は姉の使用済みパンティ、洗濯前の物を常に1枚と決めていて、姉がお風呂に入ったのを確認、こそっと日々新鮮なのと入れかえる、パンティが無くなったりしないので絶対バレない、まぁ、バレてそれから口を聞いてもらってないのだが。
中学生の時の俺の体は、地団駄踏むほどうらやましかった記憶がある、よく考えてみると、こんな奴らと物心ついたときからつるんでいる、生まれた病院も、幼稚園も、小学校も、中学も高校も一緒、なんか悲しくなってきた。
本田がバレたのは、間抜けとしか言いようがない、カバンに入れて持ち歩いていたわけだ、母親の用事があり、姉貴がお弁当を作り、たまたま、本田のカバンを開けると、昨日履いていたパンティが入つていたというわけだ。
俺は一人っ子、姉か妹が入れば、こいつらの仲間入りなんてことになっていた可能性はぬぐいきれない。
今後の作戦会議、松村が見つかったということは、本田の所もヤバイ
「 猟 頼む! 」
「 いや、俺んところはダメだ、お袋に気づかれている節があるし、陽子が出入りしている 」
二人はだっだ子のようにうらやましがり始めた、映画であるような、壁の絵の裏側に隠し金庫とか、机の引き出しの底が2重になっているわけではない、絨毯をめくると床下に隠し部屋があるわけでもない、部屋に入られたらOUTなのである、1,2冊なら持ち歩けても10冊くらいともなると困難を極める。
保管場所は決まらなかったが、松村の宝物がなくなったので、明日自動販売機の所に行く事になった、もうすぐ試験週間、勉強が手につかなくなった幼馴染をほってはおけない。
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