山にいる猫さんたち

鷹橋

猫との日々

 自分は今、山の上にひとり。無論自宅だ。


 話す相手はネットのみにしかおらず、今は家事で忙しくしている。あまりスマートホンも触らない。


 ただ猫はいる。野良猫だ。


 物欲しそうにこちらを見つめてくる。

 一匹二匹ではなく、何匹もいる。


 通販で手軽かつ、評価の高いカリカリを仕入れた。届くのに二日はかかった、が届いた。


 試しに適当な大皿にカリカリとお茶っぱの容器のフタを丁寧に磨いてから、お水。申し訳程度のおもちゃを置いた。


 どうせ近くにはご近所さんもない。迷惑はかからない。昔住んでた人も猫には餌をあげていたように記憶する。大丈夫。


 何時間か経ってから餌箱みたいな皿を見る。


 何もない。


 夕方もまた同じようにあげる。水も取り替える。


 次の朝には、やはりない。


 猫は春先になると、夜に鳴く。発情期だと思う。音のないここでは、いいBGMとなる。


 その後よく猫を見る。


 日々入れ替わりでいろいろな猫を見る。


 こちらが近づくと、逃げるし、目を合わせるのも猫は嫌う。


 大人しく餌と水を取り替える。朝夕と。


 猫が増える。ベッドで横になっても猫に見られている。縁側では様々な猫が交流している。


 最近では、要求される。



 幸せである。

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山にいる猫さんたち 鷹橋 @whiterlycoris

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