異世界の車窓から

03 ルンボリア・ゾリスク駅

　ルンボリアの中心、ゾリスク広場。

　舗装された石畳が広がり、その美しさはまるで過去の調べが広がる楽譜のようでした。広場の中央には古代の時代から語り継がれてきた歴史の重みを感じる噴水があり、水しぶきが陽の光に輝いていました。

　広場を囲むように立ち並ぶのは、王宮と神殿。王宮の壮麗な建造物が空にそびえ、神殿の尖塔が広場に神聖なエネルギーを注いでいました。太陽が高く昇ると、広場には優雅な音楽が響きわたり、舞台に立つ芸術家たちが古代の伝統を現代に蘇らせていました。

　合衆国となった現在、王宮は大統領官邸とその役割を変えていますが、その壮麗な佇まいは何も変わってなく、今もこの国を治める場所として機能しています。

　ゾリスク広場は人々の交流の場でもあり、地元の市場が日々賑わっています。彩り鮮やかな布地や手工芸品が並び、その一角では香り高いスパイスや新鮮な農産物が集まります。底知れない賑やかな様子は、この国の明るい雰囲気とも相まって、訪れる人をも陽気にさせてくれるようです。

　ゾリスク広場から一歩入ったところにルンボリア・ゾリスク駅があります。

　ルンボリア・ゾリスク駅、まるで夢のようなアートの拠点。その建築は、古代ブリスクの精緻な文様と現代のエレガンスが見事に融合しています。駅舎の高い尖塔は、まるで過去の神殿が列車の冒険を見守っているかのようにそびえ立ち、太陽の光を受けて輝きます。

　プラットフォームには伝統的なブリスクのモザイクが施され、列車の到着を迎える準備が整っています。駅の中央には美しい噴水があり、その水しぶきは太陽の光にきらめきながら、旅人たちに冒険への期待を感じさせます。

　巨大な駅の構内にはカフェや小さな土産物店が点在し、旅の合間に地元の味覚や手作りのお土産を楽しむことができます。まだ陽の上がりきらぬ早朝の時間帯ですが、これから旅に出る人たちで、どこのお店も賑わっていました。

　この駅からマレンティアーノ鉄道に乗り、古代遺跡とフィエスタで彩られる列車の旅に出ましょう。