第4話 拙者、魔王に遭遇する

--前回のあらすじ--

 清く正しいスライムとして美しく生きて、来世でチーレムするでゴザル!!


「土が、砂がぁぁぁ! 石も入ってるぅぅぅ!!」


 異物が体の中に入って気持ち悪いでゴザル! 石まで入っているでゴザル! 何かきちゃない色をしているでゴザル!!


 コポッ、コポッ……。


 拙者の体の中のきちゃない土とか砂とか石の周りに泡が発生しているでゴザル!! 消化してるでゴザルか?

 とりあえず、観察でゴザル_φ( ̄ー ̄ )


 ……………………。


 泡が出なくなったでゴザル! 消化⁇ 終了でゴザルか? 体の中の異物感がなくなったでゴザル( ^∀^)


 ん? ……………。今度はなんかダルいでゴザル! きちゃない色の土とか砂とか石を食べたからでゴザルか? 食べた後、眠くなるのとは違うでゴザル!! 意識が…………。




 ボン! ガッ!


 痛い痛い痛いでゴザルルルゥゥゥゥゥ!!


 何が起きてるでゴザルか? 拙者、空を飛んでる! 落ちる! 蹴られた! また飛んだ!


 子供が拙者を蹴って遊んでるゴザルルルゥゥゥゥゥ!!


 おかしいでゴザル! 子供の肌色が全体的に灰色で、なんかツノとか生えてるでゴザル! キバも生えてるでゴザル!!


 拙者が知ってる人間となんか違うでゴザル!!


 いや、それより、拙者の体にダメージが蓄積してるでゴザル! これ以上はマズいでゴザルルルゥゥゥゥゥ!!


「よおおし、行っけえ! 爆殺キック!!」


 爆殺?! ○す気満々でゴザル!! 脚になんか集まってるでゴザル!! ボールは友達!

 ○すダメ、絶対でゴザルルルゥゥゥゥゥ!!


 バアァァァン!


 子供の蹴りが当たって空高く拙者の体が飛んだでゴザル!! すごいスピードでゴザル! サラマンダーよりずっと速いに違いないでゴザルルルゥゥゥゥゥ!!


 パン!


 拙者の体、時間差で破裂したでゴザル。・゜・(ノД`)・゜・。


 周囲一帯に散らばる拙者の体。


「神よ! 拙者が何をしたというでゴザルかあああぁぁぁ!」


「神というヤツはクソだから仕方あるまい」


 何やらイケボが聞こえてきたでゴザルが、無視でゴザル! 神よ! イケメンに艱難辛苦を与え給え!!


「ほほう。この俺を無視するとは……」


 まだいるでゴザル……。無視でゴザル! 無視無視o(`ω´ )o


「拙者の体! 集まれぇぇぇぇぇぇ!」


 拙者は力の限り叫んだでゴザル。空中で破裂したせいで広範囲に散らばったからでゴザル。


 程なくして、拙者の体は元に戻ったでゴザル。さっきより多くの土とか砂とか石が体の中に紛れ込んだでゴザルが、そんなことなんてどうでも良くなる事態に拙者は遭遇したでゴザル((((;゚Д゚)))))))


「ほーう。スライム如きがオレを無視した上、叫ぶとは……」


「はぇ?」


 よく分からない声が出たでゴザル! 何かイケメンが怒っているでゴザル!! まだ居たでゴザル! 色白な顔でツノがついてるでゴザル!! 立派な黒い羽根でゴザル! 六対あるでゴザル! 黒にギラギラした飾りがついた派手な服を着ているでゴザル! 厨二心をくすぐられるでゴザル!


 ……………………………………………………。


 拙者知ってるでゴザル。前世で読んだ本で何度も読んだでゴザル。魔王でゴザルルルゥゥゥゥゥ!! 拙者……、死んだでゴザル。


「この俺を目の前にして恐怖に震えぬとは面白い」


 いえ、恐怖のあまり、考えるのを止めただけでゴザル。


「持って帰るか。飽きたら捨てれば良いからな」


 捨てるなら、今、捨てて欲しいでゴザル!!


 魔王は拙者をバスケットボールのように持って歩き出したでゴザル!! 安○監督! 拙者、バスケがしたいでゴザル!! ボールになりたい訳じゃないでゴザル:(;゙゚'ω゚'):

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