第7話
「そんなはずないやろ? カードは一人1枚やろが!」
クリハラがコーセイに食ってかかる。
「なんだ、オレはてっきり引いたのはお前らの誰かと思ったぜ。意外とルールを守るんだな。青信号でちゃんと横断歩道を渡るタイプか」
「なんやとコラ!」
「まあ聞けよ。このゲームの【配役】は14。だのにオレたちは13人だ。ひとり黒焦げになったからな」
「そ、そうか。ヤスシの分か!」
「それに気付いてオレは一番最後に引いたんだ。しかし1枚しか残ってなかった……つまりはそういうことだよ」
「じゃあお前の他にも、それに気付いた奴がおるっちゅうことか。しかしそいつはどうなる?」
「まあ、色々考えられるが、生き延びる確率が高くなったってことは間違いないだろうな。一度死んでも復活できるってことだからな」
「そんなんいくらなんでもイカサマ……」
「待て待て、よく考えろクリハラ。これはオレたちにとってもチャンスなんだぜ。対戦相手が想像もしていない
「それは……確かにそうなんやが」
「それに
「どこまでも食えんやつじゃのう。まったくその嗅覚だけは一級品やな」
「そうでなきゃ生きてこれなかったからな。誉め言葉と受け取っておくぜ。……だが見ていてオレの言葉に反応した奴はいなかった。2枚持ちも一筋縄ではいかない、オレ以上のタヌキかもな」
これで『チーム』は4つ。S高『チーム』とサッカー『チーム』、オッサン『チーム』とコーセイ1人のはぐれ『チーム』だ。
『決まったようですね。では向こうに移動しましょう。ご武運を』
女神に告げられ、13人は【ギャンビット・ゲーム】の決闘の舞台に転移した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます