離婚までの道程

羽弦トリス

第1話ネグレクト

8年前に、僕らは別居を始めた。

嫁さんのお姉さんと嫁さんが分譲マンションを買い、部屋数が4つしかなくて、1人暮らしして欲しいと言われた。

そこに、姉妹、息子そして、バカな義弟を住まわせた。

本来なら、義弟は出るベキだが、やはり弟の方が旦那より大事なのであろう。

そこから、精神的DVを受けるようになった。

僕の支払いの食事には参加するが、義弟はごちそうさまでした!は絶対に言わないし、嫁さんも言わない。

また、一緒に暮らさない僕には誰も喋り掛けないで、姉弟とばかり嫁さんは喋る。

ネグレクトはもう、8年前から受けている。


逆の立場なら、嫁さんは耐えられないと思う。

名古屋は僕にとってアウェイなのだ。

子供がまだ小さな頃に別居が始まり、寂しい思いをさせた。

その息子だけが僕に話しかけようとするが、嫁さんが邪魔をする。僕は、悟った。

障がい者でろくな稼ぎがない僕はお荷物なんだろうなと。

そして、いつかは捨てられると覚悟していた。

ネグレクトを受けているのならば、僕から離婚の話しをすれば良かった。

ネグレクトの前は、暴力を受けていた。

ビンタは当たり前の。

それから、徐々に僕の精神状態は悪化していく。

嫁さんに迷惑かけたから、これから恩返ししようとしたが、遅かったようだ。

何のために、誰のために生きて行かなくてはいけないのか?

周りは言うだろう。息子のためにと。

息子は嫁さんに奪われた。

何が悪いと聞かれたら、自信を持って僕が悪いと言える。

統合失調症の治療は難航していた。


これでまた、僕は深いうつ状態になる。

土曜日の今夜は、友達と約束の飲み会。

明るく振る舞えるか心配だ。

今夜は少しだけ飲む。

ネグレクトはホントにキツい。

離婚自体は4年後だが、もう嫁さんの顔を見たくもない。

僕は、頑張って頑張って事態の好転を図ったが案の定、捨てられた。

僕はタダでは転ばない。

絶対に、転職して見せる。今回のペンクラブのタイトルは、「紙ドライバー」。

中部ぺん30号に掲載される予定。

機関誌が出回るのは、6月からだ。

離婚に関する小説のプロットを練っている。自虐的な小説になることを予想している。

絶対にDVはいけない。精神的DVも◯殺したくなる。

耐えられるだろうか?

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