Expansion story 2
優次と同棲して5年が経過した。忙しい社会人生活を送りつつもアタシ達は沢山思い出を残した。目を背けたくなるくらい、悲惨な過去を払拭するほど。この素晴らしい思い出を。
鐘を鳴らして以来、奴は出てきていない。アタシの中に巣食う闇はもういないのだ。けれど、最近妙な現象が増えた。鍵を鞄に入れたかと思えば玄関に置いたまま外出していたり、トイレ掃除をしたはずが忘れていたり、忘れていた故にもう一度掃除してしまっていたり、優次とデートしているとたまに眩暈がしたり。何だか物忘れの激しい高齢者みたいだ。夜中に目が覚めるのはいつものことだが。とはいえ物忘れに関してはアタシが単独行動の時だけ、眩暈は優次といる時だけ発現される。薄々勘づいてはいた。
闇がぶり返してきたと。
しかしその時までのアタシは気にも留めず、今日まで過ごしてしまった。その勘は真っ先に疑うべきだった。疑って、気付いて、抹消すべきだった。
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