転生~幼年期 第2話

2.鑑定の訓練


「『鑑定』」

ピコン

「経験値が規定値に到達しました。レベルが1となりました。ステータスに補正がかかります。」


鑑定結果:綿の布団


なぜかレベルが上がった。レベルのある世界なのか?

まあいいか。


『鑑定』


鑑定結果:綿の布団


俺は『鑑定』なるものを使ってみた。心の中で念じるだけで使えた。2度目はレベルは上がらなかったようだ。


俺は畳敷と思しき和室に敷かれた布団の中で横になっている。もとい、寝かされている。もっと別のものに『鑑定』を使ってみたいのだがなんせお宮参りに行くくらいの生後1~2か月の体では目の前の物しか見ることができない。天井に『鑑定』かけたが結果は出ず。何が違うのだろうか。


『鑑定』


鑑定結果:綿の布団

『鑑定』


鑑定結果:綿の布団


鑑定結果が出たと同時に強烈な眠気に襲われおれは意識を手放した。


目覚めとともに猛烈な空腹感を感じ、本能の赴くままに泣き出した。


「はいはーい。シンバお腹がすいたのね。すぐにおっぱいあげるわよ。」

母親と思われる女性がすぐにおれのもとにやってきて授乳体制に入った。


『鑑定』


ピコン

「経験値が規定値に到達しました。レベルが2となりました。ステータスに補正がかかります。」


鑑定結果:イスリ(22) 人族 女


思わず母乳を噴出した。


「あらあらー。慌ててしまったのね。おっぱいは逃げないからゆっくりのむんでちゅよ」


・・・なんたる不覚。またレベルが上がったぞ。スキル使用でも経験値がつくのか?


「お腹いっぱいかな?トントンしておしめ変えてからおねんねだね。」

トントン トントン

「ケプッ」

俺は定位置へと寝かされたあと、『鑑定』連打と意識の手放し、空腹での大泣き、おっぱい、トントンケフッおしめ交換の無限ループを続けるのであった。



平成の営業マンはできることからまずやるんだ。まずはおっぱいから。

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