第139話 私はウエイトリフティング部

「私、部を辞めます」

「え? なんでよ?」

「だって……」

「そんなこと言わないで! 一緒に頑張っていこうよ!」

 私が退部を考えたのは、目の前の部長に原因がある。

 競技中の私は相当ゆがんでいるのであろう、「顔(がやばい)」と言うのを見たのだ。

 でも、おそらく勘違いか、口にしたのだとしても、思わずなのだろう。

 そうして部を辞めるのは撤回したのだけれど……。

「顔」

 やっぱ言ってんじゃねーか、おい! しかも周りへのウケ狙いの感じで。

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