第115話 粛々と仕事をするのみ
音楽プロデューサーの橋本が、新人アイドルの詩美にしゃべった。
「考えておくように言った、自分のキャッチフレーズ、用意したか?」
「はい。『燃える闘魂』で」
「それはプロレスラーでいたから、却下。他のは?」
「じゃあ、『東洋の魔女』で」
「それは昔のバレーボールの日本代表のだから、却下。別の」
「だったら、『アジアの虎』で」
「それはサッカーの韓国代表の愛称だから、駄目。違うの」
「それじゃあ、『瀬戸内海のビーンボール』で」
「お前は、『スポーツ好きな不思議ちゃん』に決定!」
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