第113話 おめでたい話

 受験生の子を抱えた女性が、知り合いの別の女性に話した。

「うちの息子、医科歯科大学に合格しまして」

「すごいですね、イカ鹿大学なんて」

「イカ鹿大学じゃありません。医科歯科大学です」

「はい。イカ鹿大学ですね」

「違いますったら。医科歯科大学です」

「ですから、イカ鹿大学ですよね?」

「だーから、生物のイカと鹿の大学じゃありません」

「私たち会話しているのだから両方『いかしか大学』なのに、なぜ生物とわかるんですか?」

「ほんとだ!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る