第112話 将棋

 若くて圧倒的な力の将棋の棋士が世間をにぎわせている。

 私は興味を持ち、将棋の勉強をし、今や通っている小学校では最強だ。

 もっと強い相手と指したい——。

 しかし、うちの地域は人口が少ないうえに、将棋ができる人もあまりいない。

「桑原さんが、将棋がすごく上手らしいよ」

 そういう情報を耳にした私は、その人の家を訪れ、勝負を願いでた。

「いいでしょう。お入りなさい」

 桑原さんは、武道の達人とでもいった印象で、貫禄がすごかった。

 用意してくれた将棋盤も、プロが使うのと一緒な感じで、立派だった。

 けれども、並べた駒の並びは、はさみ将棋だった……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る