第10話 意外とこんな感じだったりして

「オラ、邪魔だ、どけ!」

「うわっ」

 中大兄皇子は蘇我入鹿に突き飛ばされて転んだ。

「もっと周りを注意して歩くんだな、皇子さんよ」

「くそー」

 そこへ、一人の男が現れた。

「大丈夫ですか?」

「ん? お前は?」

「私は中臣鎌足と申します。中……えっと……何だっけ?」

 鎌足は最初「中大兄皇子」が読めなかったのだった。

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