第3話 今いずこ

「亜由美。おいしいものを食べればと思って誘ったのに、まだ元気ないみたいだね」

「ごめん……」

 すると近くから、こんな声が聞こえてきた。

「お前、よく食うな」

「ほんと。スイーツ男子どころか、ケーキバイキング大好き人間だぜ」

 見ると、それは彼ではなかった。

「バカ!」

「いてっ。な、何ですか? あなた」

「あんたなんか、あんたなんかねえ……ニセケーキバイキング大好き人間よ!」

 その振る舞いによって、私は少しの間病院のお世話になってしまったのだった。

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