第24話「闇VS闇」
大我以外の仲間達がとうとう全員闇に飲み込まれてしまった。
ヴァラルガンへの怒りを露わにし大我は再び戦う事を決意した。
「お前は……俺が倒す!!」
「フンッ……なら掛かって来い……お前が消えればこの世界も闇に消える……」
大我は『ダークネスアクセラレーター』を取る。
「この力は……お前を倒す最後の希望だ!消えて行った仲間達に誓って……必ずお前を倒す!」
『ダークネスアクセラレーター』を『ウルフチェンジャー』に取り付ける。
大我は『変身』
ダークウルフの最終形態『ダークウルフ·真闇』となって登場。
「行くぞ!!」
ダークウルフはヴァラルガンにパンチ。
「無駄だ……」
闇がヴァラルガンを守る壁となる。
だが……
ダークウルフのパンチは闇を突き抜けヴァラルガンを殴り飛ばす。
「ぐはっ!?」
その勢いでフラワー園の庭に追い出されるヴァラルガン。
「馬鹿な……何故闇で防御出来ない!?」
「そうか……この力は俺自身が闇になる事で同じ闇の影響を受けなくなるのか……」
「馬鹿な!?人間にそんな事が!?」
「人間を舐めるな!!」
ダークウルフは更にパンチを叩き込む。
「ぐはっ!?」
ダークウルフは更にヴァラルガンに迫る。
「ぐっ……なら……これでも喰らえ!!」
ヴァラルガンは闇のエネルギー弾を放った。
「フンッ……はっ!!」
ダークウルフはパンチ一発で闇のエネルギー弾を粉砕した。
「なっ!?」
ダークウルフは『ウルフクロー』を展開しヴァラルガンを斬り裂く。
「ぐあっ!?」
ヴァラルガンに確実にダメージを与えている。
「ぐっ……何故だ……何故俺の攻撃が効かない!?」
「俺はお前の闇の力を恐れていた。だが、それは間違いだった……闇を受け入れる事で俺は強くなったんだ!」
更にダークウルフは『ウルフクロー』でヴァラルガンを斬り裂く。
「ぐあっ……」
ダークウルフは必殺技『ダークブレイククロー』を放つ。
ヴァラルガンにより大きなダメージを与えた。
「ぐあっ……!?クソッ……こうなったら……」
ヴァラルガンは空へ逃げる。
「何をする気だ?」
「お前に闇の力が通用しないのは良く分かった……だったらこの街ごとお前を消し去ってやる!!」
ヴァラルガンは手に雷のエネルギーを集め出した。
「俺が闇の力だけだと思うなよ?俺を本気にさせた事を死んで後悔するがいい!!」
「これで決着を着けるしかないな……」
ダークウルフは必殺技『ダークネスギガブレイク』を発動。
全身に闇のエネルギーを纏いヴァラルガンに向けて高くジャンプ。
「喰らえー!!」
ヴァラルガンは雷のエネルギーを放った。
だが、ダークウルフは構わずヴァラルガン目掛けて突進。
「何っ!?」
「ヴァラルガン!お前が世界を滅ぼすと言うのなら……俺は絶対にお前を止める!!」
「ぐっ……何故だ!?何故そこまで俺の邪魔をする!?そんなにこの世界が大事か?」
「当たり前だ!!この世界に生きる人全てこの世界に必要な存在だからだ!!」
「だが……人間は醜い争いを繰り返して来た……それは人間の愚かさが招いた結果だ……そんな人間は闇と同化した方が幸せに決まっている……」
「お前なんかが……人間の幸せを語るな!!人間の幸せはそれぞれが誰かと一緒に掴み取ってこそ価値があるんだ!!」
「ぐっ……」
「皆を……返して貰うぞ!!うをおぉぉぉぉぉっ!!」
「ぐっ……ぐわぁぁぁっ……!?」
空中で大爆発が起きた。
暗雲は晴れヴァラルガンは消えていた。
街には闇に飲み込まれていた人々が戻って来た。
「ここは……?」
愛が目を覚ました。
そこには貴明や友子、竜一、神楽木も居た。
空には青空が広がっていた。
「戻って来れたのね……」
空からダークウルフが降りて来た。
「大我!」
「愛姉……良かった……皆戻って来たんだな……」
ヴァラルガンは消えた。
だが……。
スカーがヴァラルガンの力の一部を吸収。
「フンッ……この世界の悪魔の力も回収出来たな……」
「アニキ、これだけ悪魔の力が集まればそろそろ……」
「ああ、いよいよヒーロー共との決着を着ける時が近い様だ……行くぞ」
「ヘイ」
スカーとブラウは姿を消した。
ダークウルフは変身を解除。
大我の姿に戻った。
「大我……大我ー!」
皆が大我に駆け寄って来る。
「大我……勝ったんだね……」
「ああ」
「大我……お前すげぇよ!本当に世界を救っちまった!!」
貴明が大我の背中をバシバシ叩く。
「おいおい……いてぇよ……」
「大我……良くやったね……本当、立派になったよ」
「ありがとう……園長」
「大我君、ありがとう。これで本当に戦いは終わった。弟も救われただろう」
「神楽木……フッ……ああ!」
闇が消えた街には増見陽介の姿があった。
空を見上げ陽介は悟った様だ……。
「大我……勝ったんだな……」
長く厳しい戦いに終止符を打った大我を皆が胴上げする。
「う、うわぁぁなんだよ!?」
「やったね、大我!」
「あ……ああ……」
ヴァラルガンとの戦いから数日後……。
フラワー園に陽介が訪ねて来た。
「邪魔するぞ」
中では大我達が子ども達とゲームを楽しんでいた。
「ん?増見?どうした?」
「大我……俺はこの街を出る……」
「え?何で……?」
「1つになった街に4人も戦士は必要無いだろう。俺は自分の力を試したいんだ……」
「そうか……」
「そこで、最後に頼みがある」
「何だ?改まって……」
「俺と最後にもう一度戦ってくれ」
「何っ!?」
「増見!?お前何言ってんだ?」
「そうよ!もう戦う必要なんてないじゃない!」
「戦いと言っても争う訳じゃないんだ……俺が1歩踏み出す踏ん切りを着ける為に最後に大我と本気で戦いたいんだ!」
「そういう事か……分かった……でも今はダークウルフのシステムを調整中でな……今日中には終わらせるから明日にして貰えるか?」
「分かった……お互いに万全の状態で戦いたいからな……ではまた明日、中央広場に11時でどうだ?」
「ああ、良いだろう。俺達の決着を着けるには丁度いい場所だ」
その夜、大我は急いでダークウルフのシステムを調整していた。
「大我……」
愛がやって来た。
「ん?愛姉?どうした?」
「うん……今日、陽介君の話を聞いて思ったの……私も1歩踏み出さなきゃって……」
「どういう事?」
「いつまでもここに居る訳にも行かないし……私は私で目標を見つけようとずっと思ってたんだけど……」
「目標?……そっか……今まではゾンバットとの戦いでそんな事考えても無かったからな……」
「うん……それでね……私、医者を目指そうと思ってるんだ」
「え?医者!?また随分大変そうな道を選ぶな……」
「うん……エリアゼロは無くなってもまだ苦しんでる人達は沢山いるし……そんな人達を支えられるような医者になりたいの!」
「愛姉なら出来るさ……誰よりも優しくて誰よりも一生懸命だった愛姉なら」
「うん……ありがとう。明日の増見君との勝負頑張ってね!大我が勝ったらなんか私も頑張れる気がするんだ」
「フッ……なら負けられないな……」
翌日ーー
11時の中央広場には大我や増見の他にも多くの見物客が集まっていた。
「フンッ……まさかこんなにギャラリーが集まるとはな」
「ああ……まったく、どこから噂を聞いて来たんだか……」
「大我……頑張って」
愛が応援する。
「愛ちゃん!」
「え?」
声を掛けて来たのは竜一だった。
妹の理沙も一緒に見物に来ていた。
「あっ、竜一さん……それにえっと……」
「初めまして!竜一の妹の理沙です!」
「ああ!前に大我がお世話になった!」
「大我と増見が戦うんだって?こりゃ観物だぜ」
「そっか……竜一さんも大我と陽介君が戦うの見た事がないのね……」
「ああ」
「増見……行くぞ!」
「ああ、手加減は無しだ!」
大我は『ウルフチェンジャー』で『変身』
ダークウルフ登場。
増見も『タイガチェンジャー』で『変身』
ブリザードタイガ登場。
「行くぞー!!」
「おう!!」
ダークウルフVSブリザードタイガ、最後の戦いが始まった。
続く……。
次回!いよいよ最終回!
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